『「CryptoNinja Partners(CNP)」に学ぶ、大手IPがNFTプロジェクトを成功させるための3つのポイント』~【新しいWeb3ビジネスのアイディアのタネ】・Web3ニュース2022.5.30
今回は『「CryptoNinja Partners(CNP)」に学ぶ、大手IPがNFTプロジェクトを成功させるための3つのポイント』を深掘りしてみたいと思います。
おつかれさまです。モリプトタツヤです。
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■CryptoNinja Partners(CNP)にNFTプロジェクトの成功方程式を学ぶ
NFTはコミュニティが重要とはよく言われますが、
なぜコミュニティが重要なのか
をとても分かりやすく、しかも愉快に解説されています。
この記事にとても感動したので、今日はここから深掘りしていきたいと思います。
NFTアートがブームになりましたが、
NFT=デジタル商品が売れるようになった
という部分のみを捉まえた企画は実際非常に多く、私のところにいただくNFTに関するご相談も「何が売れますか?」「どうやって売ればいいですか?」から始まることが多いです。
売ること自体は何とかなるかもしれません。
特にもともと知名度が高く「ファン」がいるIPを使ったNFTは、ファングッズが売れるようにNFTも売れる、かもしれません。
でもそれじゃダメ。
今回は『「CryptoNinja Partners(CNP)」に学ぶ、大手IPがNFTプロジェクトを成功させるための3つのポイント』を深掘りしてみたいと思います。
□NFTプロジェクトで大事な3つのポイント
NFTプロジェクトを長期にわたって成功させる重要なポイントは3つ。
今回のCryptoNinja Partners(CNP)の記事はこれら3点すべてについて笑いをまじえながら読みやすい文章で説明されていて、NFTとは何なのか漠然としている人にも、まだ買ったことがないという人にもNFTの真の魅力が伝わると思います。
1.NFTがファンの連帯心理を強める
「1.NFTがファンの連帯心理を強める」については心の動きの話なので人に伝えるのがとても難しいと思うのですが「CNPっぽい言葉に反応してしまう」など、NFTじゃなくても過去何かにハマったことがある人なら感じたことがある症状(笑)でわかりやすく表現しています。
私はCNPは所有していませんが、STEPNでは同じ感覚を共有しています。スニーカー、ウォーキングなどに反応しやすくなったこと、STEPNプレイヤーだと知ると勝手に仲間意識が芽生え心開いてしまうことなど、「10万円もするスニーカーの画像NFT」による連帯感(と最近の大暴落での痛みの共感もw)を強く感じるようになりました。
「コミュニティを作ろう!」でコミュニティを作るのは難しいため、STEPNのようなゲーム性の中で攻略情報というかたちで連帯感を作るのは賢い方法です。つまりNFTをアートのみで展開するのではなく何らかのゲーム性を持たせたりゲームコラボするなどの方法です。
2.NFTがファンを可視化する
TwitterアイコンにしたりDiscordでファンが集えるようになるなどが今のところの「NFTによるファンの可視化」の具体例として挙げられますが、これから先の未来はめちゃくちゃ伸びしろがあるところです。
メタバースがもっと一般的になった時、間違いなくアバターやウェアラブルアイテムにCNPモチーフのものが作られます。それを身に着けている人を広いバース内で見つけた時の安心感や親近感はたまらないものがあるはずです。
現実世界でもファッションを見て仲間感を推しはかったり、推しの缶バッジを見て「こっち側のナカーマ」と思えたりするのと同じです。
NFTプロジェクトの成功の向こう側に、メタバースやSNSをはじめ、ゲーム、漫画、アニメ、小説などさまざまな派生メディア上でファンとつながりを持ちファンの可視化ができる仕掛けを入れられるかを検討することが重要です。
3.NFTがファン同士の独自の経済圏を作る
IPが作品を作り、関連グッズを販売する→ファンが購入する。
という一方向に向いた経済コミュニケーションがこれまででした。
ファン同士の仲間意識の醸成や連帯は従来型のグッズでもありましたが、IPとファンの関係は一方通行になりやすい面がありました。
これはIP側も悩んでいます。
「当たる新作」を作らないといけないプレッシャー、ファンに支えられている意識はありながら「商売」でもあること、ファンとの距離を近づけたいけれど大勢のステークホルダーの顔色を覗いながらになることなど、仕方なく一方通行の関係を改善できずにいるIPは多くいます。
CryptoNinjaの場合はゼロから作られたIPであること、著作権を放棄する「CC0」を宣言していることなどNFTコミュニティからプロジェクトが立ち上がりやすい仕組みを当初から設計されているのがストロングポイントです。
ファンが一方的にお金を払う側になるのではなく、コミュニティ内でファンに「仕事」が生まれたり、NFTプロジェクトの成功でNFTの価格が上昇することを見込めたりするという、NFTを軸とした独自の経済圏が出来上がることが大きな特徴です。
むしろNFTファン経済圏が生まれない「NFT販売プロジェクト」は成功しづらいとも言えます。
既存IPがすぐには真似しづらい面はありますが、限定的な二次創作を許す余白のような部分を用意する、公認制度・許諾制を用いる、コミュニティ管理などを通常の業務委託スキームで公募発注する、SNSで宣伝してくれた人にNFTをエアドロするなど「報酬」を与える方法はいくつもあります。
予算をもって運営できるのは大手IPの強みでもあります。むしろファンコミュニティや無名のDAOより有利とも言えます。
トークンがあるともっといい
NFTが値上がりしてもファンは売らないので経済的利益を得づらいため、BAYCのApeコイン発行のようにNFTを所有したまま価値上昇の経済的恩恵を受け取れる仕組みが望まれます。
これはNFTファンコミュニティで新たな経済圏が作られたとしても多くの人は「買って持っているだけ」のファンであることの課題の解消にもつながります。
クリエイターやマーケターなど積極的にプロジェクトを「仕事化」しようとする人はやはり一部に限られます。プロジェクトの仕事で収益化を図る以外のライトな報酬制度として独自トークンは機能します。が、日本では法律上困難だと言われています。
本気でやるならクリプト系海外法人に運営を委託する(それでも主体が国内法人だとNGな場合もあるので精査が必要ですが)など実現方法はあります。
□NFTプロジェクトの成否はNFTによってコミュニティの成長を望めるかどうかにかかっている
どこまで実現できるかはいろんな制約がありますが、NFTプロジェクトを企画する際に「売るだけ」以上のことをどこまでやれるかに成否がかかっています。
「CNP」はコミュニティ発の二次創作プロジェクトで、CC0という強力な武器があったからこそ実現が可能だったものですが、CC0にすればすべてうまく行くわけでもありません。やはり丁寧にコミュニティを育ててきたことが成功の根幹です。
仮にCryptoNinjaが大手IPとコラボするとして、IP側の事情で一定の制約があったとしても、コミュニティの中で知恵を出してステークホルダーもファンも満足する企画を見つけ出すんじゃないかという信頼のようなものを感じます。
コミュニティ運営は実務自体が大変ですし、本当のファンが運営しないとボロも出ます。かといって大手IPの場合はファンのニーズのすべてを実現できず、その裏事情を公に説明することすらできません。
他にもファンの勝手コミュニティだと公式運営のような正当性を得られずファンが集えない、公式運営だと営利を目的とした「本音」を伝えづらいうえ事務連絡的でファンの熱を冷ます恐れもある。コミュニティがマネタイズの源泉にならないうちはコストと見なされ財務支援が得られにくいなど、大手IPがコミュニティ軸のNFTプロジェクトを企画実施するにはハードルが多いのは事実です。
じゃあNFTで今できることは「売るだけ」。
こういう事情、経緯で、わかっているけど「売るだけ」に落ち着いたIPが多いのではないかと推察します。(本当にわかっていなくて「売るだけ」をやっているところも多いと思いますが。)
■一緒に突破する方法を考えましょう!
現実的に乗り越えられない「事情の壁」にぶち当たるIPは多いと思いますが、最初からあきらめて「売るだけ」を目指すより、今回挙げた3つのポイント、
を叶える方法がないかを軸にしてNFTプロジェクトを企画すると、NFTとしての成功に近づきますし、仮にクリアできない課題にぶち当たったとしても検討苦慮がファンに伝わる少しの工夫を入れることも「何も考えてない・分かってない」よりずっと好意的に受け止められるはずです。
そして最悪NFTでの実践が叶わず他の方法を採ることになったとしても、この検討プロセスは必ず役に立ちます。これら3点はいつか必要になりますし、従来のフィジカルやメディアミックスよりもNFTの方がこれら3点を実現しやすく、次期IPの契約でNFTコミュニティを考慮した条件設定ができるかもしれません。
ご相談を通じて大手IPの事情は本当にそれぞれだと実感していますが、一緒に乗り越え方を編み出しましょう。
Web3プランナーが必要になりましたらいつでもお声がけください!
(あ、シンプルに突破不要なプロジェクトもお待ちしてますw)