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『メルカリ来春「ビットコイン」購入に対応。本格的なweb3普及の兆し!』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.11.9

■メルカリ、'23年春「ビットコイン」購入に対応

今日はFTT大暴落によるクリプト相場大崩れFTXがバイナンスに買収されたその後買収撤回)ニュースで持ち切りですが(詳しく知りたい方はこちらをどうぞ)、それを取り上げても【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】をご提供する記事にはならないので(笑)もっと身近なお話をご紹介したいと思います。

メルカリが来春から「ビットコイン」購入に対応、というニュースです。

このタイトルだけ読んで、ビットコイン「」買えると思ったのですがソッチじゃありませんでした。正しくはビットコイン「」買える、でした。

メルカリは、2023年春に「メルカリ」アプリで暗号資産(ビットコイン)の取引に対応する。本人確認を済ませているメルカリユーザーであれば、最短1分で申込みが完了し、メルカリの売上金を使ってメルカリアプリ上でビットコインを購入可能になる。

メルカリアプリ上でビットコインが購入可能になることでどんなことが起きるでしょうか?妄想してみましょう。


■暗号資産が身近になる

まずシンプルな効果はこれでしょう。
ビットコインを知っている人が猛烈に増えます。

メルカリの月間利用者数は2000万人強。この数に認知が広がって「身近になる」効果は想像以上に絶大だと思います。

20歳~69歳の男女8800人、本調査では仮想通貨(暗号資産)取引所アプリ利用経験者440人を対象に2022年4月12日~4月13日の期間で「仮想通貨(暗号資産)に関する調査」を実施

「認知」67.5%
「内容理解」29.6%
「保有検討」12.3%
「保有経験」9.1%
「現在保有」6.7%

という調査結果があります。
認知から保有までがファネルになっており、認知が進めば理解、保有も増えることが予想できます。

認知が広がることの最大の効果は「知っている」が「みんな知っている」になることです。そうなれば暗号資産を持つことも使うことも不安が大幅に下がります。

つまり暗号資産を使ったサービスが不安がられることが少なくなり、「なんだか怪しいサービス」から「どこにでもあるサービス」と身近になる第一歩になります。


■暗号資産が買いやすくなる

本人確認を済ませているメルカリユーザーであれば、最短1分で申込みが完了し、メルカリの売上金を使ってメルカリアプリ上でビットコインを購入可能になる。

暗号資産取引所の本人確認(KYC)のハードルを突破して口座開設し、銀行から日本円を送金してやっと暗号資産が買えるようになるのがこれまでの一般的な暗号資産の購入方法でした。

それがメルカリで買えるようになれば圧倒的に簡単です。
すでに本人確認を済ませているメルカリユーザーも大勢いますので、暗号資産の購入サービスが始まった瞬間に買える人が大勢います。

将来のために持っておくか、という気軽な動機で買おうとしても口座開設からスタートだと熱も冷めてしまうかもしれませんが、思い立ったらすぐ買える、というのは非常に大きな変化になるはずです。

また、未成年も暗号資産を買えるかもしれません。
(正直、規約とメルカリ本人確認データではじくんじゃないかと予想してはいますが)メルカリの本人確認は未成年でも可能です。

暗号資産取引所は18歳未満の口座開設ができません。そのため未成年が暗号資産を買うのは非常に難しかったのですが、規約で許されれば未成年にとって暗号資産を買える最も簡単な方法がメルカリとなる可能性もあります。

ニュース記事には「メルカリの売上金を使って」に限定されているように書かれていますが、もしメルペイ残高でも買えるなら銀行口座からのチャージでメルペイ残高を増やすことができますので、好きな量の暗号資産を買えるようになります。

メルカリの売上金とメルペイ残高の関係はこちらの記事が詳しいです。


■妄想:ビットコイン以外も買え、NFTも売買できるようになる未来

究極ここを目指しているんだろうと思います。

メルカリは現実にあるものの多くを個人間で売買できるプラットフォームです。これをバーチャルなものに広げる第一歩がビットコインの購入なのだろうと思います。

まずはイーサリアムなど他の暗号資産も買えるようになるでしょう。

そしてNFTも買えるようになるでしょう。つまりNFTマーケットプレイスになるはずです。当然NFTを暗号資産だけでなく法定通貨でも買えるでしょう。

ここからがより幅広い可能性の話になります。

NFTはアートだけではありません。
今は転売が禁止されているライブや観劇などのチケットもNFTなら販売可能になるでしょう。

転売されても二次流通ロイヤリティで運営にきちんと報酬が入る仕組みが取れたり、ダイナミックプライシングとして活用したりと、チケットNFTはチケット転売問題の一部の課題を解決します。

会員権NFTも売買可能です。ゴルフ場の会員権からプライベートクラブの会員権までNFTとすることで流通しやすくなります。ただし証券性のある会員権については法規制があるためNFTだからといっても売買できませんが、会員権NFTの流通市場が活性化すると思います。

不動産や車もNFTによるオンライン売買が可能になる未来が予想されています。高額なものの共同所有、利用権の売買市場はより拡張されるはずです。

航空機、船舶、パイプライン、工場、プラント、競走馬、テナント、ネーミングライツなどあらゆるものがNFT化されオンラインで売買される未来、メルカリに掲載される商品ラインナップにNFTが加わることで、今よりずっと高額な商品が並び取引されるようになります。

web3のトレンドはプラットフォーム手数料の無料化ではありますが、メジャーなメルカリは一定の存在感を持ち続けるでしょうし、高額商品を扱うようになれば手数料収入も当然増えます。配送トラブルが起きづらいNFT売買までたどり着けば取引回転数も上がります。

そしてメルカリで暗号資産とNFTの売買を体験したことのあるユーザーが増えれば、他のweb3サービスでも躊躇なく参加するようになるでしょう。

メルカリの来春のビットコイン販売も契機のひとつとして、2025年くらいまでの期間でweb3がマスアダプションしていくのは間違いないだろうと思います。

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