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インド人と食事#2(なんでもマサラ)

インドの食事はカレー。
ですが、よくご存知の通り、インド人は
自分たちが食べているものを
「カレー」だとは思っていません。
「マサラ」で味付けをしたいろいろな食べ物、
でしかないのです。
その意味で、
「インド人は毎日カレーを食べている」、
というのは、確かにウソではありません。
「カレー」=「マサラが入った食べ物」
だと間違いなくそうです。

「マサラ」ですが、日本語にすると香辛料、
または、スパイスですが、
こう呼ぶとああ、辛いやつね、と思うわけですが、
香辛料・スパイスは別に辛いものではありません。
もちろん、コショウやトウガラシ(チリ) も
その一部であり、
マサラを入れる、というと、
高確率で一緒に入ってくるので、
辛くなることが多い、ということですね。
日本や欧米では、特に。
ですが、インドではマサラとはもっと
広い概念で、例えばこの製品。

右の製品。普通の7upではなくて、、

この右側の飲み物ですが、
商品名で分かりますでしょうか?
「Nimbooz masala soda」
そうです、マサラソーダ。
Nimboo はライムとかレモン
(ヒンディー語では同じです)なので、
マサラ入りのレモネード、です。
辛くはありませんが、独特のもわっとした
匂いと、もさっとした後味。
ええ、一般的な日本人的には
まったく要りません、この香りと味。
ジュースには、たまにこうして
マサラ入りのものがあるので
気をつけましょう。
パッケージに茶色い点々がついていると、
マサラ入りかも、と疑いましょう。

これはデリー で歩いていた時に
食べたスイカですが、、
塩はいいけど、この少年が持ってかけているもの、
この茶色いのは要らないんだけど、まあ、いいか。

少年が右手に持っている粉は??

子ども用の飴でも、最初は普通だったのに、
最後の最後に飴の中から
マサラ入りペーストが出てきたり。。
(これは油断しているとショック)
チャイ用(紅茶用)は当然、
フルーツ用のマサラ、
タマネギ用、ソーダ用、などなど、
そんなマサラ要ります?
ってぐらいの種類があります。

現地法人の幹部が日本に来たとき、
結構、高級で美味しい中華レストランに
行ったのですが、、四川風の料理で
日本人には辛さも痺れも十分だったのですが、
彼らには
「うーん、味が薄くて美味しくない」と。。
また、基本的には、日本食を食べてもらうと、、
「Japanese  food is no taste !」
だそうで。。

マサラが入っていないと、味がしないようでして、
日本人にとって、ダシが入っていない味噌汁と
同じようなのです。。
下味として絶対に必要なのでしょう。

インドのレストランだと、インド料理で
はなくても、イタリア料理でも、
日本料理でも、中華でも
必ずマサラが入っています。

特に日本料理屋は、オープン当初は
美味しい日本料理が出ていたのに、
だんだんとマサラが入るようになり・・・
他にも、メイドさんを雇って、
レシピを渡して日本料理を作ってもらっていたら、
最初はレシピ通りで美味しかったのに、
だんだんとマサラが入って、別の味に・・・
というのが良くある話です。
良かれと思って、美味しくしようとして、
マサラを追加していってしまうのです・・・

とまあ、インド人には欠かせない
マサラの話でした。

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