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空気を読まないインド人#2(自分で考える)

空気を読まないインド人。
周りのことは気にせず、
自分が良いと思うことを堂々とやることが、
ひいては周囲をよくする、という発想です。
日本人と最も違うところは、
「人と違うことはCoolだ」という考え方です。
人と違うことは恥ずかしい、マズいことではなく、
人と同じことをすることが恥ずかしい。

標準化、ルーティンは機械がやること、
マニュアルに従う仕事は、
まったくもって魅力がないし、
マニュアル通りにする仕事は誇りも持てない。
店員やオペレーター、作業工など。
なので、一定レベルの決まった仕事を
確実にこなす、という人材の育成に苦労します。。
ある程度仕事に慣れると、各自がよかれとして、
自分流に仕事をどんどんアレンジするように
なるからです。。
他人に引き継ぐ発想はないので、別の人から見たら
何が何やらだったりして。。

インド人と仕事をしていて、特に日本からの
指示での仕事を説明したりしていると、
「I couldn't be understood.」とよく言われます。
「Not understood」とも。
これはなかなかショックです。
説明したら、相手に「分からない」、
と言われるわけですから。。
日本人だと、仕事の説明を受けて、
いきなり「分かりません」って言いませんよね。

最初のうちは、やっぱり自分の英語は
伝わってないんだな、英語頑張らなきゃ、
と思いましたが、どうも違う。
どうやら、受け身の understood が
使われているのは、意味があって、
理解できない、のではなくて、
(あなたの話を理解する気持ちはあるのだが)、
私に理解できる内容ではないので、
もっと説明してくれ、という感じです。
このように、理解できなければ、同僚だろうが、
上長だろうが、分かったふりをするのでなくて、
「分かりません」と堂々と言う、
これは、なかなか日本ではできることでは
ないですよね。

そして、考え方の原理の中に、
「必ず正しいものは存在しない」という
発想もあります。
これはインド人が子どもの頃から
教えられる、「ラーマーヤナ」や
「マハーバーラタ」の逸話の中で、
神様やら英雄でもいくつも間違いを犯し、
また、相手の悪魔にも一部の理があり、
その話の中から、神様でも完璧ではなく、
悪魔も絶対的な悪ではない、と
繰り返し身につけられるからでもあります。
日本の昔話は勧善懲悪がほとんどですが、
インドではやや複雑な訳です。
そんな訳で、何かを、誰かの指示を、
何も疑問に思わずに信じて行動する、
とはならないのです。

前にも少し触れましたが、日本人は空気を読む、
「人様に迷惑をかけない」が重視されます。
気を遣って物事を進めていくことは
良いことのように思います。

しかしながら、こんなことを言ったら、
こんなことをしたら、周りの迷惑に
なるのではないか。
みんなが賛成している中で、
自分だけが異を唱えるのは難しい、
そんなことが多々あるでしょう。
企業のコンプライアンス問題などでも、
当事者は、自分が世間的に間違った
処理をしていると分かっていつつも、
会社のため、周囲のため、
という理由で仕方なくやっていたりします。
もっと小さな話だと、電車やバスの中で
小さな子どもがぐずって泣いていたりすると、
両親は肩身が狭い思いをして、
必死にあやそうとします。
泣き声がうるさいのは、
周りに迷惑だから、です。

インドではそういう発想はありません。
「生きている以上、迷惑をかけることは
当たり前。迷惑をかけてもよいが、
他人に迷惑をかけられても
負けない強さを持ちなさい」
迷惑をかけてもよいし、かけられても
ある程度は受け入れる、
なるほど、これはとても良い考え方と思います。
行きすぎなければ、ではありますが。

焼き鳥ですが、、

ということで、この写真は、炭火の焼き鳥を
焼いているところですが、、
背景を見るとどこか分かりますか?
はい、自分が住んでいたマンションの
ベランダで出張焼き鳥をやって
もらった写真でした。
日本じゃ周りの目が気になって、、
ええ、無理ですよね。
その代わり、隣の部屋でとんでもないことを
していても、
まあ大目に見るしかないというか。。

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