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インド人と時間#3(IST)

前に書きましたが、ISTという言葉があります。
Indian Standard Time。
「2分」は「5分~10分」、「5分」は「15分~30分」、
「明日」は「今日ではない(かといって明日か
どうかも不明)」、
「1年後」は「できないかも」、
まあそんな感じです。
スケジュール管理が適当で物事がなかなか
進まないこともIST ですなぁ。

ですが、ことビジネスとなると
まったく別の面を見せるのが
インド人の面白いところです。
インド人との交渉では2回目までに
方向性を示さないと、
時間の無駄、として話が終わります。

私が駐在時に思い返すと、
現地法人の社長が、製品紹介から
取り扱いを依頼してきた某ITベンダを評して、
「数回会ったけど、会うたびに相手も変わるし
方針もはっきりしないし、時間の無駄だ」と
切って捨てていました。
はっきりとした方向性を出すこと、
それと、確固とした人間関係が大事なようです。
また、「1か月で結果が出せない人間は、
いつまでたっても結果が出ないから必要ない」 
との言葉も現地社長から幾度と聞きました。
ある程度幹部クラスとして期待して雇用した
キーパーソンでもさっさと首を挿げ替えていた
こともありましたね。

このあたりの時間に対する感覚がなかなか
つかみにくいところでもあります。
遅れるのがふつう、着々と物事が進むことはない反面、
決断と結論はとにかく早い。
いい悪いではないのですが、良い悪いの両面が
ありそうな気がします。

この、あまりに違う時間軸の差、
緩急の差。それに慣れることが、インド人と
付き合うということなのでしょう。

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