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#54 「現在人脈」だけでなく「未来人脈」も創っていこう

「現在人脈」とは、今、仕事をしている中で自然に出来上がる人脈のこと。ビジネスでお付き合いする企業の社長や社員など、特に意識しなくとも築ける人脈です。

一方、「未来人脈」は、「自分が将来こういう仕事をしたい」「これをライフワークとしたい」「こういう人になりたい」…といったビジョンに対し、その実現に向けてプラスの影響を与えてくれる人脈のことです。こちらは、意識して築いていく必要があります。

私を例にお話ししましょう。私が将来にわたって取り組んでいきたいのは、教育現場に「キャリア学」を導入することです。

昨今は、若い人たちが社会に出てすぐに「やりたいことではない」と会社を辞めてしまうケースが多く見られます。それ以前に、大学などに進学する際、将来やりたい仕事を意識しないまま学校・学部を選んでしまっているのが実情です。だから私は、子どもたちが早い段階から自分の将来像を意識し、前向きな目標を持って建設的な努力を始められるようにしたいと考えています。

となると、実現のためには、教育現場の人々――小中学校の校長や教員、大学の教授といった方々とのつながりが欠かせませんが、今の私のビジネス活動の中では、そうした人々と接点を持つ機会はほとんどありません。そこで、それらの縁を求めて行動を起こしています。

身近なところでいえば、自分の母校や息子が通う学校にアプローチ。校長先生に面談を申し込み、「キャリアに関する学習機会を提供したい」とお話ししました。
大学については、まず自分の母校で、「キャリア学などの講座を開講する際には、協力をさせていただきたい」と伝え、実現しました。それを聞きつけた他の大学数校からも講座の講師のご依頼をいただきました。

「教育現場にキャリア学を」というビジョンを最初に描いてから、「講座への講師としての参加」という具体的な形で実現するまで、約2年。幸いにも、意外と早く足がかりがつかめました。これからも長期的な視点で、活動を広げていきたいと考えています。
何十年か先、さらに多くの子どもたち、学生さんたちにメッセージを伝えられるように、コツコツと「未来人脈」を築いていきます。

さて、皆さんは、自分の将来像をどのように描いていますか? 漠然とした形でも構いません。まずは想像してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

そして、その将来像の実現へ導いてくれる人、サポートしてくれる人はどこにいるのかを考え、その人に出会える場所に足を運んでみましょう。

そこでの出会いは、すぐに実を結ぶものではないかもしれません。それでもコツコツと縁を育てていくことによって、10年後、20年後、30年後……なりたい自分に近づくための大切な絆となるかもしれません。


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