ロボット開発方針を話し合いました
トクイテンの森です。暖かい気候になってきて、トマトの収穫も本格的になってきました。ハウスの前で開始した直販店に多くの来客がありトマトを買っていただいています。来店のお客様からは美味しいとの評価をお聞きして大変嬉しいです。
今日の記事は我々トクイテンが進めている有機農業自動化のためのロボット開発についてです。ここ数日、ロボット開発についての方針を議論してきました。方針が固まったのでご報告したいと思います。
これまで開発を進めてきたロボット機能は以下になります。
自律走行
収穫
防虫器移動巡回
液体噴霧(有機農薬・有機液肥・水)
運搬
画像モニタリング
電動ハサミ(葉かきや収穫に使用)
これらの基本的な機能は概ねできてきました。使い勝手や性能に関してはかなり改善が必要と思いますが、まずは使ってみて改善項目を洗い出すのが8月までの今作の目標です。
今後の開発について社内で話し合った結果、今後数ヶ月注力していくのは自動収穫と農場を周回する自律走行の機能ということになりました。その他の機能に関してはすぐに対応できる改善はやるとしても、基本的には運用の中で分かる不満点などを整理して、次期バージョンの開発計画に活かしていこうという方針です。
自律走行に関してはかなり安定してきました。農場の部分的な場所で長時間の走行に耐えられたので、ここから農場全体に全面展開していこうと考えています。もし、農場全体の自律走行が安定的に実現されれば、人間の関与を最小限にして各種の機能を自動的に使用することができます。まずは、一晩中捕虫ロボットが農場を巡回し続けるような運用をして、安定して走行できるか、エラーが起きたとしてもトマトの株を傷つけないフェイルセーフが機能するかなど、試していきたいと思います。
また収穫ロボットは重要な課題です。やはり完全にとは言わないまでも収穫を本格的にロボット化できれば大幅な省力化が実現します。トマトの栽培が終わる前に実際の収穫に使用しながら、収穫速度、収穫精度(収穫したい実が取れているか、収穫してはいけない実を残してロスを減らせるか)などの観点から、集中して開発していきたいと考えています。
現状は収穫しやすい状況ではかなりの確率で収穫に成功しますが、トマトの枝が邪魔していたりすると成功率が下がってしまうので、工夫しながら収穫成功率を上げていきます。個人的には多少乱暴に見える方法も試してみたいと考えています。
補助金の申請もしているので、補助金が通ったらいくつか重点項目が増えるのですが、この半年程度で収穫自動化について改善しつつ、今後の農業全体の自動化に自信の持てるような方向性を見定めていきたいと考えています。
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