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大会前の心の誤作動の原因(リーダー細田さんからの相談)

大会前、
もしかしたら
「細田さんと同じような心境」
になっている人がいるかも知れないので、
昨日の起きた実話を
今回のブログでご紹介させて頂く。


最近、
元気がなかった
チームとらふぐリーダーの細田さん。

先日も会ったときには
土気色の顔色をして
少しイライラ、モヤモヤしていた。

大会前によく見る傾向だ。

リーダーの細田さんは
とにかくパワーで溢れていて
喜怒哀楽の全てが全力だ。

細田さんは肉体が誰よりも丈夫な
フィジカルモンスターだが、
メンタルは常に荒波だ(笑)

今回も世界マスターズが間近になり
明らかに練習をするどころではない
雰囲気だったので
プールサイドで引き留めた。

「モヤモヤしてるなら
言って下さい。
ちゃんと聞きますから。」

…と話した。

すると、感情爆発。


よくよく話を聞いていて
わかったことが2つあった。

それは
①「自分歯車」
②「楽が悪」

だった。

①自分歯車は緊張に繋がる

何かの本で目にしたことだが、
人は「to me」になると
緊張しやすくなる。

この「to me」とは、
人から自分がどう見られているかを
気にしながら行動を起こすこと。

私は
この原動力を「自分歯車」と言ったりする。

逆に「to you」とは、
誰かのためを思って行動を起こすこと。

こちら「他人歯車」と言う。


例えば、、、

仲の良い友人の結婚が決まったとき
「おめでとう!!」と伝えるパターンと…

その仲の良い友人の結婚式で友達代表として、
挨拶をお願いされて、
大勢の知らない人の前で
「おめでとう!」を伝えるパターンでは、

どちらも「おめでとう」を
伝えることには変わりないが
当然、後者の方が緊張する。

これは、
後者は「周りの人からどう見られているか」を
気にし過ぎているため
「to me」で
緊張してうまく喋れなるのだ。

前者は
純粋に友人のことを考えているから、
「to you」で、
緊張などしないわけだ。


自分のために
自分歯車を回して
何かを始めたり頑張り出すのは
とても大切なことだ。

しかし、
最後の最後で純粋に力を出し切るためには
他人歯車が必要になってくる。

私が大切にしている言葉に

「自分ためにスタートして
誰かのためにゴールする」

と、いうものがある。

綺麗事のようだが、
実は緊張に強くなるコツだと
考えている。

「to you」の方が
緊張しにくくなるからだ。


細田さんには、

「お世話になった人、
応援してくれる人、
いつも元気をくれる人。

自分が他人に
どう見られているかは置いておいて、
ただただ、
その人たちのために泳いできなさい。」

…と、お伝えしたら
力んでいた肩が
スッと落ちたのがわかった。

②楽は悪なのか?

そしてもう一つ。

細田さんは
「楽をすることが悪」だと
考えていた。

苦しい練習をして
苦しいレースをして
苦しい駆け引きのなか
苦しみながら勝利を勝ち取る…

それが
「細田スポーツ論」だったようだ。

そこで私は
「もっと楽をしなさい」
と、お伝えした。

「努力するなら
将来、楽ができるようになるために
努力をしなさい」
と。

「楽に」ベストが出るように…
「楽に」競っても勝てるように…
極論かもしれないが、
「楽に」日本一になれるように…


一昔前…


楽をしたい人間が
洗濯機を開発。

当時は
「洗濯機なんて使って
洗濯をするなんて怠慢!
洗濯は手洗いでしょ?!」

という時代があったという。

これはきっと、
「楽することは悪」ということなのだろう。

しかし、
人類はより「楽」をするため、
色々なもの発明してきた。

そんな「楽をするため」に
「する努力」こそが
正しい努力だとお話した。


そんな話をすると細田さんは
「あ!!よくわかった!!!
そういうことだったのかーー!!!」
と、言い
みるみる顔色が明るくなった。

その後の
チーム練習では
いつものようにワイワイ練習をしていたので
一安心した。


マスターズは楽しむもの。


ときに真剣にはなるが、
楽しむために真剣になるのは良いことだ。

心身の健康のために
私も取り組んでいきたい。


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