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【読書感想】女友達がほしいー松田青子著『じゃじゃ馬にさせといて』

松田青子著 新潮社 2020年出版

 松田青子さん、エッセイも出版していることが発覚して読んでみた。

 2014-2019年のエルジャポンに掲載された文章らしい。主にネットフリックスで鑑賞した外国のドラマや映画のことが話題の中心に書かれている。取り上げられるドラマや映画のことは全然知らなかったんだが、どれも観てみたいと思えるものだった。女性が活躍したり、普段抱える問題などがコメディになっている作品を好んでいるようで、趣味があう。あんまり映画を観てない私が知っていたものは、評判が良かった「ロスト・イン・トランスレーション」という映画だが、彼女の酷評も分かる気がしたし、デ・ニーロ主演の「マイ・インターン」という映画の評価も、そんなに彼女が好評するほどのことではないと思ったが、その気持ちは分かる、と思った。

 この本を読んだら松田青子さんともっと身近な話がしてみたい、友達になりたいと思った。こんな同性の友達が欲しい。

 彼女の小説の方の作品は、女性同士で仲の良い、というか、同じように分かり合える女性みたいな人が出てきて、女同士の関係がとてもうらやましく感じる。自分と同じように女性であることについていろいろ考えててそれを言語化して話したりする友達に出会ったことがないので、こんな友達欲しいな、と思う。

 確かにフェミニズムが好きそうな作品ばかり松田青子さんは書くが、そういう私も自称フェミニストだと思っているが、それがフェミフェミ名乗らなくても、自分のごく一部にそういう考え方が備わっているような人のようにも感じる。私は結構当たり前のように、自分が女性であること、社会的に若干不利を抱えているように思うこと、などと隣り合わせで生きてきたように思うし、フェミっぽい作品好んでいるけど、そういうことが自然体で作品になってる松田青子さんの作品はやはり好きだ。

フェミニストとはなにか、ということを考えさせられる。


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