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本を読んで文章を書くために

 書評というか読書感想文というか読書日記というか、そういったものをnoteに書き始めて2週間がたつ。読書をした後に文章を書くというのはどういったものが書けるのか試行錯誤している。そのために、いろんな人が書いた読書にまつわる本を借りて読んでいるのだが、まあ、世の中にはいろんな本があるな、と思う。土曜日の新聞に載る書評(朝日新聞)は毎週楽しみにしている。どういうのが書評にあたるのか、よくわかんねえな、と最近思い始めてきたが、私が文章を書くにあたって大事にしたいことは、自分が思ったことをなるべく盛り込んで書くこと。お前の思ってることなんか興味ねえよと思うかもしれないけど、私が大学院を退学してから5年間読書経験してきた中で、取ってきたメモは、自分の気になるところや、いずれ文章書いたりしたときに引用したいと思った箇所が残っている。それをふんだんに活用するには、自分の言いたいことを、バシッというしかない。今回は、藤沢周さんの書籍を読んだ影響を受けて、「本を読んで文章を書く」ために読んだ三冊取り上げてみたいと思う。

  • 『遠い朝の本たち』須賀敦子さんが本にまつわることを書いたエッセイ。主に子ども時代に読んだ本の記憶が書かれているのだが、よくこんなに本のストーリー細かく覚えているものだな、と思った。子どもの頃読んだ本って、変に細かいとこが記憶に残っていたりするもんだが、そういうところがとりあげられてるとなおさら子どもの頃の記憶なんだな、と分かって、本当に人の記憶ってすごいなと思った。

    • 須賀敦子著 筑摩書房 1998年出版

  • 『言葉である。人間である。』藤沢周さんが東京新聞に連載していた「三冊の本棚」をまとめたもの。藤沢周さんの書物は読んだことがなかったが、いろんな人がどういう本を紹介するのか見てみたかった。選ぶ本って人それぞれで、私があまり読んでこなかった本が取り上げられていて、何冊かチェックした。余談だが、末尾に私的近況と社会で起こった時代的トピックが添えてあって、その当時何があったかわかるようになっていて、この記録の仕方はいいな、と思った。

    • 藤沢周著 言視舎 2020年出版

  • 『読書実録』「実録」ってなんだ?と思って、借りてみた。保坂和志さんの本。いや、全部読了しましたけど、どんな本だったか説明できん。作家である保坂さんじゃなきゃ書けない文章だった。保坂さんが書き写しをしようと思い立った吉増剛造さんの言葉から始まるんだが、それを読めばどういう本か丸まる語られている、とあとがきにあったが、それでも、どういう本なのか説明できん。夢、精神分析とかカフカとかいろんなことにまつわることが書いてある。「人生とはあれもできるこれもできるという可能性の束でなく、こうとしか生きられなかった、自分はこうでしかない、だ」という言葉が響いた。

    • 保坂和志著 河出書房新社 2019年出版

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