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今日の食事でエッセイ書けますか?|本の紹介#9

食事は空腹を満たすもの?
映えるように写真で記録するもの?
料理は義務的なもの?

いえいえ、
作家の手にかかれば日常の食事も旅先の食事も、
魔法がかかったように
深く味わい深いものへと変わります。

ちょっと食事にマンネリや義務を感じるとき、
この一冊はいかがでしょうか。

有名作家20人の食にまつわるエッセイ集です。

作家の口福 (朝日文庫) | 陸, 恩田 |本 | 通販 | Amazon

食事を共にしたわけでもないのに、
食べたこともない味なのに、
なぜか空間も味も共有できてしまう。

これが作家の文章力のすごさ。


ときに、笑ったり、
思わず唸ったり、
深く考えさせられたり…。

わたしの気に入ったところをちょっと紹介します。

いのちへの〈感謝〉などという言葉では生やさしすぎる。それはむしろ、〈哀しみ〉に近い。

これは、村山由佳さんがモンゴルでヤギのシチューを食べたときのこと。
その場で食べた人にしか分からない感情を
言葉できちんと伝えてくれています。

中国風に漢字で表現すれば、旨、旨、旨、という言葉が、口いっぱいに広がるような……。

これは、誰の言葉でしょう?
(答えは読んでからのお楽しみです)
中国で大好物の北京ダックを待ちに待って、
やっと食べられた瞬間の気持ち。
言葉を巧みに操って伝えたおいしさに笑ってしまいました。

食と心は繋がっているとしみじみ感じます。
食べてもいないのに食べた気持ちになって、
心まで満たされる一冊です。

そして、
作家という職業の
謎の多いイメージ?の私生活を垣間見れるおもしろさもあります。

それはやっぱり「食」がテーマだから成せること。

え、この人、こんな生活送っているの?
こどものとき、そんなことがあったんだ!
などなど、有名作家20人の私生活や素顔に近づけます。

一つのエッセイが2ページくらいなので、
すき間時間にもササっと読めますよ!

今回の紹介、
よかった!読んでみたい!と思ったら
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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