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先を読んで後から出す

サービスとプレゼンテーションは似ています。
予め用意したもので一方的に決着をつけるのではなく、相手の出方に合わせて対応するという点がよく似ています。
スーパーの日配品は消費期限が短いので先入れ先出しが原則ですが、サービスとプレゼンテーションは先読み後出しが基本です。

先を読んで先に出せば何不自由のないサービスになりそうですが、実はそうではありません。
何不自由ないということはサービスの存在に気付かないということです。
どんな価値も気付かれなければ価値にはなりません。
失われて初めて気付く日常の幸せのように、喪失でしかないのです。
不愉快に感じない程度の不足感とその速やかな解消がセットになってこそサービスの価値は認識されるのです。
だから徹底した先読みによりあらゆる状況に対応できる準備をし、必要な時に必要なものを提示することに価値があるのです。

これはプレゼンテーションにおいて顕著に現れます。
全ての疑問に答えた資料は冗長で小煩く見えてしまいます。
何の引っかかりもなく通してしまえるプレゼンテーションも心に残りません。
気になるところを質問したらスッキリ答えてくれる、そんなコミュニケーションがあると納得感が高まります。

先を読む。徹底的に読む。
けれどそれをおくびにも出さずに必要な分だけ速やかに後出しをする。
これがスマートなサービスであり、スマートなプレゼンテーションのあり方なのです。

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