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おはぎとぼったくり

商品を企画開発する時、相見積もりを取ります。
作りたいものが決まっていればいくつかの供給者や生産者に声をかけて条件の良いところを選びます。
お国の仕事のように引く手数多ではないので入札などという立場にはなれません。
自分で情報を引き出すしかないのです。

ファイブフォース分析でいうところの売り手の交渉力が強く、その売り手からしか消えない場合には相見積もりはできず、価格を飲むしかありません。
また、自社の知見が乏しいと取引し慣れた既存の売り手に依存することもあります。

新規事業を苦労しながら立ち上げて、ようやく軌道に乗ったところで相見積もりを取ってみたら、これまで苦楽を共にした供給元より大きくコストダウンできる見積もりが出ることもあります。
さて、それは知見がないのを良いことにぼったくっているのでしょうか?

おむすび屋の友人におはぎを作ってもらうのと、和菓子屋におはぎを依頼するのはどちらが高いでしょうか。
炊いた米を整形して加工するものだから同じだろうと、顔の効くおむすび屋の友人に頼んだおはぎは、和菓子屋に注文するより間違いなく割高です。
それはぼったくっているからではなく、親和性が乏しいからです。
同じ米に見えてもうるち米ともち米ですし、主役は小豆を炊き込んだあんこですから、構成要素が似ていても別物なのです。
もしかしてぼったくり?そう思った時には親和性を考えてみましょう。
餅は餅屋という言葉の通り、そのもの、もしくは親和性の高いものを掛け合わせてこそより良い結果ぎ得られるのです。

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