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閃きと企画の違い

そうだ、うちの規格外野菜を使って学生向けに野菜サラダ食べ放題のカレー屋を始めよう!
状況によって様々ありますが、そんなアイデアを思いつくことがあります。
循環的に閃き、アイデアが溢れ、これはいけるんじゃないかと楽しくなってきます。
そのワクワク感を誰かに伝えたくて話をすると、案外反応は素っ気なくて熱が冷めてしまうことも少なくありません。
この温度差は閃きと企画の違いによって生まれるものです。

閃きと企画、どちらもアイデアを用いて新しい取り組みを始めようとすることには変わりないはずですが、違いはどこにあるのでしょう。
閃きは自分の知識や経験が瞬時に繋がって生まれる自分だけのものですが、企画は誰かに理解してもらって協力を得るためのものです。
だから企画には客観性が必要なのです。

また、企画はそのアイデアだけでなく、そこに至ったプロセスの妥当性も重視されます。
一つ一つの考えに納得感があり、納得と納得が数珠繋ぎのように結論に至ることで合意を得ます。
全てのプロセスを飛ばす閃きとは質が違うのです。

では閃きはなんの役にも立たないかというとそんなことはありません。
見つけた結論から逆算して各プロセスを作っていけば良いのです。

商圏における人口構成から考えられる狙うべき客層はどこだろうか。
既存の競合に対して後発参入できるカテゴリーはなんだろうか。
自分が提供できる強みは何で、狙う客層にマッチするだろうか。
それぞれにおいて「全体を構成する要素の内のココ」というMECEな中から理由付けをもって選択していけば、最初は閃きでも結果的に企画として落とし込めるのです。

企画に求められるのは関係者の合意です。
眩い閃きだけでは成り立ちません。
丁寧に、論理的に考えられる力があれば閃きがなくともアイデアは生み出せますし、閃きをきちんとした企画に落とし込むこともできるのです。


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