[小説・ユウとカオリの物語] ユウの憂鬱 -ユウ目線 その2-
昨日のあの人...…カオリさん、か。あの、懐かしい香りと懐かしい感じはなんだったのかな。どっかで会った覚えもないし。だけどそのせいなんだろうか。初対面の人の前であんなに泣くなんてな。普通びっくりするよなぁ。自分でもびっくりしたけどさ。だけどカオリさん、全然驚きもしなかったんだよな。僕が話してる間もカオリさん、ずっと気配を消してるみたいだったし。だけど優しい人だったな...うん、ほんと。優しさがオーラみたいに、にじみ出てたよな。それにさ、僕のこと何も聴いてこなかったし。僕は男