【つぶやき】その考えが否定されればされるだけ、未来を彩る一手になると、思えたお話です。

文月ノベルです。ぽつりと、夜中の呟きです。

先日、神楽坂にある赤城神社に訪れました。

建築されたのは、鎌倉時代。
しかし、それから700年以上経つ割には、あまりにも現代風ではありませんか?マンションすら併設されている...
と、前情報を得ずに訪れた私は、もう、それはそれは驚きました。

「神社というものは、老朽再建しても昔の名残をとどめて歴史の風を感じられるところが好きなんだけどなあ...」

そんなことを思いながら公式HPを調べたら、
氏子の隈研吾さんが再建を手がけ、
グッドデザイン賞を受賞していたのです。

グッドデザイン賞 受賞概要
東京の新宿区にある神楽坂は、情緒のある街の佇まいや風情のある石畳の路地が魅力のエリアである。この神楽坂に700年以上の歴史を持つ赤城神社。同神社は、老朽化した神社施設の建替え時期を迎えていたが、主な収入源である奉納金の減少や少子化に伴う幼稚園経営の不振により、建替えは困難な状況にあった。そこで、神社資産の土地売却を伴わない定期借地権(70年)の等価交換を提案し、神社の建替えとマンションの共同事業が実現した。神社という神聖かつ伝統を重んじる建物とマンションという現代的な建物を融合させ、新しい価値を生み出す。都心に生まれる住まいは、なつかしく、そして新しい暮らしのあり方を提案している。


つまりは、「神聖かつ伝統を重んじる神社に現代的な建物を融合させ、新しい価値を生み出したこと」が評価ポイントでした。

・老朽化した神社は建替え時期を迎えていたけれど、奉納金の減少や幼稚園経営の不振で建替えが困難な状況にあったこと
→そこで、神社資産の土地売却を伴わない定期借地権(70年)の等価交換を提案し、神社の建替えとマンションの共同事業が実現したこと

人にはそれぞれ事情があるように、
神社にも、
さまざな事情とすてきな物語がありました。

ああ、神社が壊されないように、鎌倉時代からの想いを令和も受け継いでいけるように、さまざまな可能性を巡らせて、この形にたどり着いたんだと。

自分の想像だけで、過去から得た当たり前という常識だけで、物事を否定することの怖さを、あらためて感じたお話です。

ちなみにその後、隈研吾さんのことが気になった私は、ところざわの街づくりプロジェクトの一環として建設された【ところざわサクラタウン】に足を運びました。
その名も、Kadokawa Culture Museum

ズドーーーン。
まさに、この表現がとても似合う。
富と名声を博し、日本を知り尽くした隈研吾と、ニッポンのエンタメカルチャーを知り尽くしたKADOKAWAによる(ところざわにちょっと異質感の否めないけれどーーー)、ニッポンカルチャーの集大成。とても感動しました。

本の息づかいと賑わいを感じる新名所。

...とはいえ、やっぱりこの異質感。
ミュージアムの外に併設されているベンチに座ると(見た目は岩なのに座るとフカフカ)、すぐそばに綺麗な街並み...ではなく、雑多な電信柱とマンション街、少し廃れたスーパーマーケットなどが見えるのです。

ミスマッチも甚だしい。

しかし、
偉い人たちが集まって、この建設にGOが出たことを思うと、とんでもない嬉しさを感じました。

むしろ、この『ところざわ街づくりプロジェクト』でこそ、未来のニッポンカルチャーにおける新しい価値を、新しい当たり前をつくっていくんだ、という気概すら感じたのです。


いまある当たり前は、
当たり前なんかじゃないんです。

かのガリレオだって、コロンブスだって、頭がおかしいと言われた時代があったけれど、それはやがて新しい概念となり、当たり前という言葉に変わっていったと思うのです。
常識だってもちろん大切な概念だけれど、そればっかりに囚われず、新しい概念を否定せず、新しい価値を愛していきたいな。

今、わたしの、あなたの、考えや概念を人から否定されればされるだけ、それこそが未来を彩る一手になるかもしれないと思った、そんな麗しい夜中となりました。

他人の目って、なんだかな、やっぱりうじうじと気にしちゃうこともあるけれど、悪口とか言われるとちょっと悲しくなるけれど、それでもゆる〜っとオリジナリティを大切に育んでいける、そんな心のゆるさを、身に付けたいものです。

隈研吾さん、すごいなあ。

ちなみに、ニューノーマルの今、恒常的に続くおうち時間にも、今を楽しむ新しい工夫をしている人の話をきく度に、あ〜人の創造力はすごいなあと、常識だけで語れるものじゃない小さな幸せをひしひしと感じます。

私自身も、ずっと恐れていたピアスを開けて、再出発を切りました。
きっと、人生のチャンスかな。

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