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綺麗事

綺麗事


優しい言葉が痛かったから
優しくするのも怖くなったね
離したくなくて握り締めて
壊してしまった

信じた心に裏切られたから
信じることすら怖くなったね
失うことに堪えられなくて
手放してしまった


君が嫌いな綺麗事を
信じてほしいから今日も歌っている
君が嫌いな、それでも綺麗な
誰も傷付けない御伽噺を



歩み寄るだけ離れちゃうから
その手を取るのも怖くなったね
分かり合いたくて言葉尽くして
暴いてしまった

誰かに赦して欲しかったから
誰もを許そうとしていたんだね
自分自身を切り売りして
失ってしまった


探し続けてきたもの
見つからなくて泣いたこと
ずっとここにいたんだよ

怖がらないで、思い出して


僕が嫌いな綺麗事を
信じてみたいから今日も歌うんだ
気味が悪いと、棄てられてなお
疵ひとつ付かない美しさを



失くしてた訳じゃないよ
ただ眩しくて見えなかっただけ
今からだって遅くないよ

君とならば何度でも


君が嫌いな綺麗事は
嫌いなままでいい、それでもいいんだ
何も言えないよ、言わなくていいよ
言葉のその先で待ち合わせをしよう

君が嫌いな綺麗なものを
信じてほしいから今日も歌っている
君が嫌いな、それでも綺麗な
瑕だらけで咲う、君のこころを

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