見出し画像

81★【わたしの闘病】抗がん剤と髪の毛のお話

久々の【わたしの闘病】投稿です。忘れてません。ぼちぼちと。
先日、鏡の前で髪を丸坊主にしてもらっている女性の動画をみたんです。彼氏?ご主人?が後ろからバリカンを使って女性の髪を剃ります。バリカンが止まり女性が切なそうにこっち(鏡)をみると、突然男性はまたバリカンをonにして自分の髪を坊主にし始めました。女性は号泣。そういう動画でした。
わたしはこれをみて自分の時のことを思い出しました。

白血病の告知からたった4日しか経たない2011年12月上旬のことです。入院して二日後には抗がん剤投与が始まり、クリスマス頃に脱毛が始まると言われました。看護師さんから「髪が長いと、脱毛期に髪が絡まったり沢山枕に付いたりして大変だし、抜けたときのショックも大きいから」とショートカットにしておくことを進められました。
当時のわたしはこんな感じでした。

最後のロングを病室で自撮り

すごい茶髪が気になります笑 ヤンキーではありません。若かった。わたしはこの時、人生で二番目に髪が長かったです(小5の時、腰くらいの長さだったのが一番) 保育園にいく娘はいつもわたしの髪で三つ編みを練習していました。だけど、髪なんてまた伸びるし、まずこんなことでもないと坊主なんてなかなか経験できないな!とめっちゃ前向きでした。周りからは「強がらなくていいんだよ」「辛いよね」と言われましたが、癖っ毛のわたしはそんなに綺麗な髪でもなかったし毎朝のドライヤーも煩わしかったので、髪が抜ける事にはネガティブな感情がありませんでした。そして即日ショートカットにしました。病棟のお風呂場で、妹(素人)にカットしてもらいました。

ショートになったわたし

(♪)スタンプの所は中心静脈カテーテルが首に入っててグロいので隠してます笑
わたしは、どうせショートカットするならツーブロックにしてほしいと妹にお願いしました。普通に健康に生活してたらきっとする勇気無かっただろうから、一度やってみたかったんです!!


ちょんまげのわたし!

動画をみて思い出したのは、自分の断髪式のことよりその後の事です。わたしがショートにした翌日、お見舞いにきた夫(当時、結えるくらいのロン毛)が丸坊主になってたんです!!

愛やん。

愛強すぎる。わたしの気持ちを夫なりに想像してやってくれた行動に「愛されてるな」と思いました。オシャレロン毛だった夫が坊主になって病棟の廊下を歩いているもんだから、看護師さんからはヒューヒューの嵐笑 そうなると今度は子供たちまで「坊主にしたい」と言い始める始末。当時わたしが被っていたタオル帽子(毛がゼロになるとニット帽はチクチクするので)を貸してあげて「みんなお揃いだよ~」となだめました。

クリスマスの2日後、髪が抜け始めました。ブラシで梳かすとサクサクと抜けて行きます。斑なのが嫌でせっせと抜ける髪は抜いて数日で綺麗なツルピカ頭になりました。友だちが医療用ウィッグをプレゼントしてくれ外出時はそれを被りました。寝癖も付かないし、髪を乾かす手間もない😊夏場はウィッグが蒸れるのが嫌だったけど、不便はそれくらいで後は良いことばっかり!ちなみに、睫毛もまゆ毛もなくなるのでツケマをしました。

抗がん剤治療の副作用で脱毛するとその後髪質が変わると良く聞きます。癖が出る、クルクルになる、白髪が増えるなどなど。しかしわたしは、剛毛だったのが赤ちゃんみたいな猫っ毛になり癖が減りました。髪が生え始めて間もなく娘の卒園式がありました。その時、思いきってウィッグ生活を止めました。


ふわふわのベリーショート


初めは相当なベリーショートだったけど、その後5年くらいは気に入ってずーっと程よいショート生活をしていました。
その後もずっとボブくらいでしたが、今わたしは小5以来のロング継続中なんです。


現在のわたし(毛先ボサボサ笑)


病気になる前よりも少し長いです。カラーはしていますが、パーマはしていません。自然なカールがかかっていて(寝癖?笑)、触ると赤ちゃんみたいな柔らかい髪でお気に入りです!!

抗がん剤の種類(治療)によっては脱毛しないものもありますが、わたしはこんな風にして副作用による脱毛を経験しました。みんながみんなわたしみたいに「脱毛万歳」とは思えないし、脱毛で落ち込んでしまう(特に)女性も多いと思います。
突然告知を受けて、それを受け入れるより前に抗がん剤治療が始まって、あっという間に脱毛していく。その他にも数えきれない副作用や不都合が次々に身に振りかかります。わたしは闘病中鏡をみる習慣がぐんと減りました。そこに写る自分が可愛くなくて落ち込むからです。病棟のトイレにいくとおばあさんから「男性はあちらよ」と注意されたこともあります。
でも平気です!!髪なんてまた生えてくるんだから。睫も眉毛もまた生えてくる!色んな副作用を乗り越えて受け入れて、新しくなった自分とまた生きていけばいいんだと思います。


おしまい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?