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Yellow Magic Orchestra『Solid State Survivor』

1979年9月25日リリース、YMOの2ndアルバム。

年末の大掃除をする際にBGMとして聴くために再生したけれど、そんな片手間に聴く事が失礼なんじゃないかと思ってしまうぐらい凄かった。

邦楽の名盤ランキングでも度々登場するオリジナルアルバムだけど、YMOに関してもベスト盤をテキトーに聴くぐらいしかしていなかったので、しっかりこれから追っていきたいなと思って。

掃除が落ち着いた頃にじっくり聴き返してみた。全8曲で32分なのですぐに聴けてしまう。


M1.「Technopolis」YMOの楽曲のイメージといえばこの曲か「Rydeen」で、代表曲だと思う。この2作は後にシングルカットされる。このサウンドが79年とは本当に凄い。

当時からすればまさに高度経済成長、科学の進歩が感じられる楽曲だったと思う。平成生まれの僕のこの楽曲の印象、ゲームのスマブラのどこかのステージを思い出す。『神殿』かな?

こんな感想だと世代の人に怒られるかもしれないけど、わりとゲーム音楽を聴いている感覚に近い。


M2.「Absolute Ego Dance」テクノと民謡音楽の融合という感じ。調べてみると実際にそういうイメージで楽曲を制作したようだ。

確かに祭り音頭的な音が出だしから鳴っているし。インドっぽい音も感じるし、実際に音頭の合いの手も入っている。今となっては誰かがやっている事かもしれないけど、今これをやってもこの土臭さは出ないだろう。


M3.「Rydeen」おそらく1番有名な楽曲。この曲のPVを学生時代に初めて観た時、その神秘的な映像と宇宙空間に放り投げられたようなメロディーとグルーヴに夢中になったのを覚えている。

途中、メロディーが休憩する所で、"チュンチュン"とレーザー銃のようか音が入る所も、宇宙人と闘っているみたいで好き。とにかくキャッチーで全人類が好きになれる曲だと思う。


M4.「Castalia」ここまでの曲とはテイストの違う落ち着いた曲。坂本龍一のピアノ主体となっていて、少し不安感を煽るような音。深夜1人で聴くと怖いかも。題はホラー映画『サスペリア』が元になっているらしいけど、確かにイメージが湧く。僕もこの映画が大好きだ。


M5.「Behind The Mask」この曲はベスト盤でも度々聴いていた曲で聴き馴染みがある。この辺からしっかり詞が乗っけられて歌われているが、このグループに関しては詞はあまり重要視していない。演奏は他の楽曲より比較的シンプル。イメージとしては宇宙ステーションに滞在しているような感じ。現実にしたことないけどね。笑


M6.「Day Tripper」まさかのビートルズの楽曲のカバー。曲が始まってからしばらく分からなかったけど、あの有名なギターリフがシンセサイザーでアレンジされていて、歌をよく聴くとああそっか!となる。これはこれで凄く面白い。

M7.「Insomnia」題は不眠症を意味していて、細野晴臣が不眠症だったらしい。後にTHE HIATUSというバンドにも同じ題の曲があったけど、アーティストは悩まされるのかもしれない。

サウンドはお琴で演奏しているような和製のフレーズが印象に残る。ボーカルは坂本龍一が担当。個人的にちょっと変な曲と思っている。


M8.「Solid State Survivor」アルバムの表題曲。軽快なテンポで展開され、M7.の後だからかなり聴きやすい。ここでも不思議なサウンドに「Rydeen」と同様に宇宙的な感覚になる。僕の中ではそういうイメージが刷り込まれてしまっているからかもしれない、でもそれが魅力的。


こんなに凄い音源を少年時代に聴いてしまったら、それはもう絶対にハマる。沢山のフォロワーが生まれたし、影響をモロに受けた電気グルーヴのようなアーティストも後に登場する。

他ジャンルの音楽性のアーティストにも影響があるし、かなり偉大な存在。言うまでもない話だったかもしれないけど、僕はまともに向き合って聴いてこなかったので普通に楽しい。

名盤と呼ばれている作品はどんどん聴いていくべきだと思っている。

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