『ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義』を読んで、考え続けているうちに終わった2月。
今日も、街角で「ガザのジェノサイドを止めろ」というプラカードを持った人を見ました。1ヶ月前までは、ガザとウクライナの戦争を混同するくらい、何も知らなかった私。けれどもネットでは、ガザで亡くなった人の写真が流れてきて、頭のどこかでずっとガザについて知りたいと思っていました。
とはいえ、仕事や暮らしに忙殺される日々。パレスチナ問題は歴史の授業で扱われているくらいだからこそ、片手間に勉強できるものではないと思っていました。
だけど、気になる。自分には何もできないとはいえ、人が傷ついていることに心が痛む。そして手に取ったのが、岡 真理 著『ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義』でした。
遠くの国での惨状が気になりながらも、どうしていいかわからない方がおられたら、初めにこの本をおすすめしたいです。映画一本分のお金と時間で、ガザのことを丁寧に説明してもらえます。
本の内容を抜粋すると私自身の編集意図が加わって良くないと思うので、ぜひ本を手に取っていただき、岡先生の言葉のまま読んでもらいたいと思います。
今、自分がニュースで見ているのはどういう目線からの言葉なのか。その言葉に善意はあるのか、その善意は100%の善意なのか、何者かの利益になるために誂えられた善意ではなのか、この本を読んでからそういったことを考えています。
そうはいっても、自分には戦争を止める力もなければ、苦しい人を助けることもできないと思うのも、事実です。
この言葉は、私のとって大変大切な戒めになりました。私はガザをきっかけに今なお、植民地問題が存在するのだと知りました。つまり、日本に残存する植民地問題と、そこから派生した諸課題について、まるで無自覚だったということにも気がついたのです。
植民地や侵略という考え方自体を見つめ直せば、身の回りにもレイシズム、ヘイトがごろごろごろごろ、ころがっていることいることに気がつきました。
分からなくても、知らなくても、学べるし向上できる。これが最大の救いだと思います。そして、学びをバックアップしてくれる本やインターネットにアクセスできる状況に自分があること自体が幸運だと強く感じました。
この本を手に取る時間とお金と心の余裕がある方には、ぜひ読んでいただきたいと思います。インターネットで情報の海に溺れそうになっている方にもおすすめの一冊でした。
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