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「詩のない日」

暮れゆくけふの日の中にも
確かに思ひ出があつた。
吹く風の匂ひだとか
往く雲の種々の形だとか
さういふささやかな出来事に
何気ない詩情が顕はれるのかも
「こんなよい月を一人で見て寝る」
のやうに
「あんなに青かつた空が暗くなる窓」
なども、ある意味自由な詩であり
そこに私のかすかな「心」があるのならば
これは確かに詩と呼ばれるもののはずだ。

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