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1.17あの日のこと

あの日は確か火曜日で
自分でやっていた店の定休日だった

友人と錦糸町で飲み
そのまま六本木へ行き 数軒はしごして
帰りしな「あの店に面白い人間が入った」とか
誰と誰が付き合ってるとか 別れたとか
そんなとりとめのない話やら
靴は銀座のワシントンでオーダーで型を作った方が安いだの
どこそこの新作が素敵だの盛り上がっていたのに
何故か亡くなった友人の話になり
2人でしょぼくれて涙目で帰ってきて
ホロ酔いのままテレビをつけ
洗濯機を回していた

そんな「いつもの日」だった

1995年 (平成7年)
1月17日 5時46分

それぞれの人間が それぞれに築きあげ
これからも続くはずの日常
ごく普通の暮らし

それが突然に 一瞬のうちに消えて無くなる
そんな あってはならない 「まさか」
それが起きてしまった

まざまざと目の当たりに見てしまった「絶望」

初めて体験した「恐れ慄く」という恐怖


あれから25年…

時代は令和に変わり
「天皇の即位礼正殿の儀」の虹に
「日本はやはり神国だ!」と歓喜したり

逃げ場所さえ与えられずに
焼け出されている動物達がいたり

今にも戦争を始めそうな気配に脅かされたり

生きている人間は恐ろしい…


「不可抗力」で
一瞬にしてすべてを奪われてしまった人たちに

何を思うのか
何が言えるのか
何をしなければいけないのか

命について考える日


#日記 #コラム #エッセイ #地震 #阪神淡路大震災 #117

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