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わたしの世界を守って

8月25日、noハン会へ参加をしてきた。
参加する前のドキドキ編はこちらへ

運営をして下さった方々を除き、参加者の中でいちばん早く会場に着いてしまったわたしは、心臓の音がダイレクトに耳の奥に伝わるくらいドキドキしながら会場のドアの前にいた。
普段noteでは交流があるといっても、全員初対面なのだ。片手を上げて「よぉ!」とあくまで友達グループの飲み会に遅れて参加した人風をよそった軽いテンションでいくか、新しい学校に転校してきた初日の転校生のようにおずおずと挨拶をするか。
色んなシチュエーションを頭に浮かべながら、開けてしまえ…とドアを開けると、ドアの付近でシーグラスと石のお店を展開する準備をしていた原口あゆみさんと、奥のキッチンらしき方で本を並べていたはるさん、ドアと反対側のフロアでお母様と手作りアクセサリーのお店の準備をしていた一伽さん達と一斉に目が合った。
慌てて少しためらいながらも、「こんにちは。あの…moonです」と名乗ると、みなさん一斉に「あぁ!moonさん!!」と反応して下さった。
わたしはこの瞬間初めて自分の口でmoonと名乗った。この会場ではわたしはmoon。もう一人の自分になっている気がして少しドキリとした。

みなさんがテキパキと会場の準備をしている中、何をしていいか分からずに緊張したまま壁沿いに突っ立っているわたしに、原口あゆみさんやはるさんが、椅子を用意して下さったり「迷いませんでした?」と優しく話しかけて下さったおかけですっと体から緊張が抜けて、あぁやっとnoハン会の会場にいるんだなぁ、ずっと会いたかったnoterさん達が目の前にいるんだなぁと不思議な気持ちだった。
それから、買い出しに行っていたおまゆさんが旦那さんと一緒に会場に帰って来たり、いちとせしをりさん、ピロリさんやよもぎさん、神谷京介さんなど会いたくてたまらなかった人達が次々とnoハン会に来場する頃には、すっかりと会場の空気に溶け込めていた。

noteの向こうでしか存在を知らなかった人たちを目の前にして、あぁほんとうに存在しているんだと語彙力も無くなるほどの感動を覚えた。
文章だけで好きになり合った人たちとこうして集まって出会うことが出来るんだ。
しかも、自分のほんとうの心をさらけ出して綴った文章で繋がった人たち。
そんな素敵な人たちとこうして会う機会を作って下さったnoハン会運営の方々には本当にありったけの花束を差し上げたいくらい感謝しています。

そして、わたしがnoハン会に参加することを決めた理由の一つ。kojiさんから直接ブックカバーを購入すること。
しかし、どうしても直接会いたかったkojiさんとの初対面は意外にもあっけないほどにすんなりとしたものだった。初めてkojiさんを目の前にしたというのに、何だか久しぶりに会った旧友のようで、「はじめまして」が似合わないなと感じた。

そして遂に手にしたわたしのブックカバー。
一目見て惚れ込んだ「祈り」のイラストで作られたブックカバーをkojiさんから直接購入することができたとき、一つのお守りを手渡してもらったような気がした。
わたしは今までブックカバーについて、こだわったことも、自分で購入しようと思ったこともなかった。ただ、本の表紙を隠せればそれでいい。
そんな存在だった。だから、本屋さんでお店の人が購入時にかけてくれる何のオリジナル性もない紙のブックカバーで充分だった。

それなのに。ブックカバー作家kojiさんに出会ってしまってから、わたしのブックカバーへの気持ちがすっかりと変わった。
街中で誰かが本を取り出すたびに、その本を包むカバーを見てしまう。本屋さんで、「ブックカバーをおかけしましょうか?」の言葉に頷けなくなった。
『ブックカバーは世界を守る』
というkojiさんの言葉が心にすっかりと染み込んでいた。

お気に入りの文庫本に初めてブックカバーをかける。
本とはまさしくわたしの感情と頭の中を支配する世界だ。その本に書かれた一つ一つの言葉が心をぐるぐると絡めていく。そして頭の記憶フォルダとは別に心のフォルダに記憶されるものなんだと思う。
そしていつだって自由だ。どんな本を読んでも、どんなことを考えても、どんな世界に夢を見ても、いつだって自由を守ってくれる。


ブックカバーがかかった文庫本はほんのり温かくて、抱きしめると言いようもしない安心感を感じた。
このブックカバーでわたしの世界は守られる。
いつまでも、この祈りを込めて大切に作られた一つのブックカバーが、わたしの心の自由と世界を守ってくれる。
どんなことも言葉に出来るこのnoteと、いつまでもわたしの世界を守ってくれるブックカバー。
今はこの2つがあれば、とても幸せなんだと感じた。







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