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10年以上の海外在住者が、海外生活を振り返ってみた。

前回の続きです。
カナダで生活し始め15年程経ちますが、今振り返ってみると、ああしておけば良かったな、あの経験が活きてるな、など感じることが色々あります。ポイントになりそうな点を数点ですがピックアップしてみました。一個人の意見ですが、海外を目指す方は参考にしていただければと思います。

海外で生活し続けるという点で振り返ったため、留学や海外就職目的などが混在しているのですが、話のサマリーとしては以下のようになります。
・語学学習は、できる限り日本で
・大学進めば良かったかも
・海外就職目指すなら明確に
・日本での社会経験は活きる

語学学習は日本で

先ず、語学学習は日本でも十分できるなと思っています。
自分の場合、本格的に語学の勉強をし始めたのは高校卒業してからでしたが、日本で語学勉強しておいて良かったなと思うし、海外に出なくても、ある程度勉強はできると今でも思っています。これから海外を目指す人や、海外生活を充実させたいと思う人は、語学力を日本にいるうちに磨いた方が、海外での生活がより充実すると思います。

理由としては、現地の言葉で、ある程度コミュニケーションが取れれば、より多くの現地の人と知り合うことができる点です。現地の言葉が話せれば話せるほど、より深く人付き合いもできるので、濃厚な現地体験が可能になります。(恋愛も!)
また、海外の会社で仕事をすることを将来目指す人であれば、やはりある程度の会話力は必須です。もちろん、技術職であれば、一般職と比べ語学力は要求されないかもしれませが、会議などで進捗確認をしたり指示が出たりするので、そこで理解できる程度の会話力は必要だと思います。日本である程度まで語学力を引き上げて、現地で実践的な表現を学んだ方が、海外で働く上では近道なのでは、と思います。
ちなみに、大学や短大などの留学を目指す場合も、やはりそれなりの語学力が必要になります。自分も30代半ばになってカレッジに通ったり、40歳になった頃も数ヶ月の特別授業を受けたりもしたのですが、結構な勉強量でした。授業は英語だったのですが、課題をするのに本を数十ページ読まないといけない場合もあったし、グループで課題提出するなど、クラスメートとコミュニケーションをとって進めていく必要性があったりと、個人的には仕事よりも大変だった気がします。

念のため誤解のないように説明を加えておきますが、現地の言葉で会話するというのは単語や熟語の意味を100%理解しないといけない、という事ではないのでご安心を。
日本語でもそうだと思うのですが、全体的な話の内容を把握しているだけで、一言一句覚えているということではないですよね。語学もそれと同じだと思います。例えば、英語を話すとき、自分は100%単語を理解しているとは言えません。知らない単語に出会うことがあります。ただ、ある程度意味を汲み取っていれば、知らない単語が出てきても、多分こういうことなんだろうな、と予測可能です。
日本語でもありませんか?ニュースをみたり仕事をする上で、普段聞かないような言葉が出てきて、なんだろう?って思うけど、話全体の意味はわかりますよね。それと同じです。ネイティブでも知らない言葉や単語があるのに、外国人である自分たちが知らない単語があって当然です。その単語がどうしても重要で、尚且つ予測不能であれば聞くこともできますしね。
会議等でどうしてもわからない単語を聞いた時、自分は話を止めてまで聞く勇気もないので、ノートに日本語表記でメモすることがあります。スペルもわからなかったりするので、耳で聞こえたままカタカナでメモし、後でコッソリ調べたりしています。同僚にも何書いてるかバレないので、結構便利です。笑

少し話がズレましたが、日本である程度語学は勉強し、現地ではブラッシュアップや実践的な表現を学ぶのが一番、というのが個人的意見です。

大学進学の方が良かったのかも

次に、日本の大学や短大、専門学校などへ行くという選択肢がある人は、何か専門的に学びたいとかではない限り、大学進学した方がいいかもしれない、という点です。つまり4年制です。
自分の場合、大学受験のための勉強をしたくない、部活に早く戻りたい、という理由で英語の専門学校を選択しました。専門学校は、自分にとっては凄く良かったし、今ここに居れるのもそのお陰だとは思うのですが、海外では大学を卒業しているか、何を専攻したかを気にする会社が結構あります。

北米では学歴ではなく実力主義だ、と聞いていたのですが、仕事の応募資格で学士号を持っているかが基準となることが多々ありました。また、永住権を取得する際に有利に働くこともあります
過去、アジアでの海外就職について調べたことがあったのですが、学士号がないと就労ビザを申請できない国もありました
もちろん職種によっては、学歴よりも技術や経歴を要求する場合もあり、国によっても条件が違うため一概には言えませんが、学士を持っていて損することはないと思います。もし、海外をこれから目指す人で、大学へ行く選択がある人は考慮されるといいかと思います。(大学に進学していなくても、自分のように何とか仕事を見つけている例も稀にあるので、諦めないでくださいね!この話はまた別の機会に。)

補足ですが、北米では目的を持って大学等へ進学する人が多いです。そのため、就職時にも何を専攻したかに注目される場合もあります。
経済学を学んだ日本人の友達がいますが、この地で全く違う業種へ応募したときに、経済学とは関係のない職に応募した理由について、就職面接で細かく聞かれて焦った、と言っていました。

キャリアや希望職種については明確に

次に、将来のキャリア・職種について明確な目標を立てる、です。海外就職を視野に入れている場合、競争相手が世界の人になります。「何となく現地の会社で仕事をしたい」では対等に戦えないのが現実です。自国を離れて生活したいと考えている人は世界に多く、目的を明確に就活している人が多いです。
日本の企業で働く外国人を見ればわかると思いますが、日本語を話し、仕事もこなしていると思います。自分達が海外へ出る場合、こういった人達が競争相手になるので、希望職種を明確にしてプランを立てることが意外と重要になってきます。
また、国際結婚される予定の方で仕事も続けたいと考えている方も、自身のキャリアについて少し気にかけておかれた方がいいかもしれません。国際結婚している日本人の知り合いが身近に何人かいますが、多くが仕事も続けているし、国際結婚をしたからといって、キャリアを諦める必要はないと思いますし、海外でも結婚生活と仕事を両立されているカップルは結構いらっしゃいます。(これは、個々のパートナーさんにもよるので、何ともいえませんが。)

日本での社会経験は無駄にならない

最後に、過去を振り返って自分の経験が特に活きたと思うのが、実は日本で働いた経験です。日本には日本の働き方があり、各国で働き方も違うと思うのですが、日本で得た細かい所まで処理する能力は、海外でも通じると感じています。カナダで一般事務の仕事についた時、始めから然程問題なく仕事をこなすことができ、また仕事内容が細かいということで上司に感謝されたこともありました。英語でdetail orientedと表現され、募集事項に明記されていることもあります。(営業職やマーケティング職は、セールスアプローチの仕方が違うので、正直何ともいえないのですが。) 
もちろん、仕事の仕方が違う点も多々あります。その辺りは柔軟に対応していけば、問題なく対処できる範囲だと思います。日本で今仕事をしている・していた人は、自信を持ってくださいね!

ちなみに、自分は平々凡々な人間で、学生時代の学力も平々凡々でした。海外には全く興味のない家庭で育ちました。そんな自分が海外生活できるようになったのは、海外に住みたい、という気持ちだけを貫いて、できることをやり続けたことだと思います。

コロナのため自由に渡航できず、海外を目指す人にはモドカシイ状況かもしれません。でも、必ず渡航できる日がくるし今は準備期間だと思って、語学勉強したり、キャリア目標立てたり、もっと現地情報収集したりなど、着実に前進しましょう!

P.S. 
前回も書いたのですが、海外に興味がある人はいろんな人の経験談を読んで・聞いてをした方がいいと思います。海外生活をするのに、これが正しいなんてないんです、実際。だって、国も文化も考え方も全く違うんですから。世界は広い!

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