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スッと立つ

ここ2、3年はコロナ禍にも関わらず時間さえあればこっそり遠出をしていろんな町に足を運んだ。ずっと仙台・宮城にいると考えも行き詰まるのでリフレッシュするのに最適だ。誰もが知り合いのいない町でごはん屋、古着屋、古道具屋、雑貨屋、(古)本屋などを巡ると最高のインプットになる。

そんな中でおもしろい動きが生まれている町がいくつかある。寂れた飲み屋街や何もない平凡な土地にある小さなお店がポンっとできて、そのお店を中心に人が集まり出しポツポツとまた新しい個性的なお店ができる。数年経つとそこには規模は小さいけれど新しい町が生まれる。
どの町にも共通しているは最初に誰にも頼らず一人でスッと立つ人間がいることだ。行政や既存のサービスにはできるだけ頼らず、かといって一人でやっていることを自慢げに大声で話さず、淡々と自分のやりたいことを形にしている。まちづくりだなんて微塵の考えず、とにかくやれること、やりたいことをお金をかけずにスタートさせる。ある人は駄菓子屋だった物件を直して古道具屋をはじめ、ある人は親の代で廃業した場所をカフェに作りかえる。前例もないのでこちらにはわからない苦労もあったはずだが、ベースは自分のやりたいことなのでおもしろがれる。その辺のまちづくりセミナーに参加するよりよっぽどノウハウも身につくし、経験も積める。 まちづくりや地域活性化を謳って大旗を振って仲間とワイワイやるのもそれはそれで楽しいかもしれないが、本当に面白いことをする人は誰にも何も言わずにスッと立ってやっている。

今年は私もスッと立つ。

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