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科学的根拠の医療の落とし穴

最近はEBM(Evidence based medicine:科学的根拠に基づいた治療)をするようにと言われている。これに対する異論は特にない。

患者さんの安全のためにもそうするのがいいだろう。

しかし、この科学的根拠というものを履き違えている医療関係者も多いように思う。

あくまで科学的根拠は道具の一つに過ぎないのだ!

例えば、この症状があれば80%の確率でA、20%の確率でBとする。
その時にこの症状があったからAだろうか?

今、目の前にいる患者さんは必ずしも平均値のひととは限らず、外れ値のひとの可能性も考えなければならないのだ。

かと言って、科学的根拠を軽んじるつもりもない。

僕の考える科学的根拠の位置付けは

医療において絶対必要な道具の一つ

と言ったところだ。
正しく使われないと道具は力を発揮できない。

包丁は美味しい料理も作れるが、ひとを殺すこともできるのだ。

道具を活かすも殺すも自分次第ということだ。


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