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山本寛斎の死

武術研究家のモノノフです。武道に触れるものとして、死というものは常に意識しないといけません。「武士道とは死ぬことと見つけたり」といったところでしょうか。そもそもひとを殺す覚悟をするなら殺される覚悟もしないといけません。
トップ画像のトラは山本寛斎さんの僕のイメージです。なんか『トラ』って思いました。

山本寛斎さんの偉業は言わずもがなと言ったところだと思うのですが、僕が注目しているのは死生観です。山本寛斎さんは生前の自身の著書で「カッコ良く生きないとカッコ良く死ねない。」と書かれていました。僕はこれに非常に感銘を受けました。山本寛斎さんはカッコ良く死ぬためにカッコ良く生きていたのです。

現代の中で死というものに蓋をし過ぎていると感じています。

ヒトという生き物の致死率は100%なのに。

死というものは免れようのないものです。終わりがあるから必死に生きるのです。終わりがあるから何かを残そうとするのです。死というものを意識していないからダラダラと惰性で生きるのです。時にはボーッとしている時間もいいとは思いますが、時間とは命なのです。無駄に使っている場合ではないのです。

僕は山本寛斎さんにお会いしたこともないです。全く知らないひとです。ただ、すごくエネルギーを感じるのです。多分、周りにいるひとに力を与えるひとだと思います。なりたい自分になり、やりたいことをしているからです。武道でいうところの「統一体」であったと思います。そういうひとは強いです。

しかし、大人になるとやりたいことをやるというのは段々難しくなるのです。大人にはそれなりの責任が問われるからです。大人としての責任を取りつつその難しいことをやってのけるところにカッコ良さがあるように思います。

僕の個人的な価値観ですが、0→1を生み出す仕事をしているひとを尊敬しています。芸術家はその最たるもので、僕は芸術が好きです。ファッションのことは何もわかりませんし、なんならファッションセンスもない人間ですが、山本寛斎さんには凄みを感じます。

ということで、自殺を考えているひとは一旦止めましょう。急がなくてもヒトという生き物は100%死にます。死ぬ覚悟があれば大体のことはできるものです。自殺を考えているひとは真面目で責任感の強いひとです。もっと何かできます。おそらく周りからのプレッシャーに心を病んだのでしょう。責任感から自分で自分を追い込んだんでしょう。そんなことは気にすることではないのです。

自分が変われば周りが変わってうまくいきます。
くだらないこだわりは捨ててしまいましょう。
あなたが死なないといけないということはないのです。

全力で生きていたら『自分はこのために生まれてきたんじゃないか?』と思えるタイミングが来るものです。その時まで生きてみたらいいのです。必ず来るその日まで全力で生きてみたらいいのです。

カッコ良く生きてカッコ良く死にませんか?


モノノフ

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