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あなたが教えてくれたこと~ペットとの暮らしを考える~

私の家族の一員であるわんこ(トイプードル)との出会いは15年も前のこと。

いとこが飼い始めたわんこの妹が生まれ、その子がうちに来ることになった。
はじめて家に迎えた日。小学生だった私の小さい膝に収まるくらい小っちゃかったのを、今でもよく覚えている。

はじめは警戒している様子だったけど、日がたつにつれて打ち解けてきて、人懐っこいあなたは今では持ち前のかわいさを熟知し、そして使いこなすまでに成長した☺
同じ犬種のなかでも一回りも二回りも体が小さくて、病弱で、寂しがり。
家族が返ってくるとぴょんぴょんと跳ね回って迎えてくれた。
そんなあなたは家のアイドルであり、もうずっと前からいなくてはならない存在だよ。

家に来てくれてありがとう。🐶

この15年はあっという間だったけど、わたしは小学生から社会人になり、同じ時を過ごしてきたあなたも歳を取った。


昨年の11月末、15歳になる直前。とても体調を崩してしまったね。
食べれなくなって、立てなくなって、動けなくなって。そんな状態が何日も続いた。

私たち家族は祈ることしかできなかった。
もともと何個か病気を患っていたので、とにかく苦しい思いをしてほしくなかった。

あなたの力を信じる気持ちと、もうだめかもしれないと思う気持ちで、わたしは何度も泣いてしまった。
立てなくなったあなたを膝にのせて過ごした時、大きくなったけど、赤ちゃんの頃からなにも変わっていないその甘えん坊な姿と、この15年間、一緒にいれなかった時間を悔やんだ。


すると、あなたはこっちを心配そうに見上げていた。
「そんな悲しい顔しないで」
そう言っているように思えた。

いつもそうだった。辛いこととか、悲しいことがあって泣いていると、そっとそばに来てくれた。
何も言わずただちょこんとそばにいてくれたね。ありがとう。

私にはよくわからないけど、飼い主が悲しいとその感情が犬には伝わっている気がした。
なのでその日から、あなたの前で、なるべく悲しい顔でいないようにした。
確かに人間だってそうだ。自分がしんどい時、周囲がその状況を悲しんでいるとより悲しくなってしまう。きっとこれは人間界でも同じことなのだろう。


シニアの底力を発揮してくれたあなたは、何とか回復してくれた。本当にありがとう。
きっとこんな泣き虫なわたしをみて、優しいあなたは心配になって、まだ元気でいようと思ってくれたんだと思った。
それでもありがとう。
これからもよろしくね。

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ペットを飼うということ、それはその子の最期も見届けることでもあります。
わたしはそんな覚悟もできず今までいたことに、ハッとさせられた出来事でした。

近年のペットブームで動物に慣れていない人でも飼うことが出来る世の中。
ですが、ペットは立派な家族であり、そして命。
形あるものはいつか終わりを迎えます。
それはペットだけでなく、私たちも。飼う側が先立つことだってきっとあります。


一緒にに過ごせる時間を、大切に。これからも愛情と責任をもって接していきたいと思いました。




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