(メモ)ブルートレインブーム関連年表

(誰が呼んだかブルートレイン)

拙ブログ「俗世界の車窓から」記事より、判り次第順次追加していきます

1958年

10月1日 20系固定編成客車による特急「あさかぜ」運転開始

1959年

竹島紀元氏による「九州の4特急」の記事。「ブルートレイン」表記はまだ無し(鉄道ピクトリアル)

1960年

この年、国鉄がPR誌で「ブルーの三姉妹」の表現を使用する。

この年、EF58型電気機関車のうち、電源車カニ22形式のパンタグラフを遠隔操作できる車両を青色にクリーム色帯とする。同機関車の牽引区間では一編成の塗装が青系に統一される。

野村董氏が「特急随想」の記事中で「Wagon-litを連想さすBlue-Train」の言葉を使用(鉄道ピクトリアル1961年1月号)

1961年

小熊米雄氏が記事中で「あさかぜ級のブルー・トレイン」の言葉を使用(鉄道ピクトリアル1961年3月号)

鉄道ファン誌創刊号 特急「さくら」の写真を掲載し、「国鉄の3つのブルートレインは」と特に用語の説明をせずに記載(鉄道ファン1961年7月号)

1962年

田崎乃武雄氏「昭和の特急列車盛衰史」の記事で「ブルートレーントリオ」の表記(鉄道ピクトリアル1962年10月号)

1963年

竹島紀元氏「消えゆくけむり」の記事で九州行きの寝台特急に対して、「Blue Train」という言葉を使う(鉄道ファン1963年3月号)

稲垣正夫氏「特急さくら製作記」に「ブルートレイン」表記多数(鉄道模型趣味1963年11月号)

片野正巳氏・赤井哲郎氏コンビ「陸蒸気からこだままで」の記事中で「ブルートレインあさかぜ」と表記。「特急さくら製作記2」も掲載(鉄道模型趣味1963年12月号)

1964年

10月1日 特急「はくつる」運転開始。20系客車、東北方面に進出

1965年

鉄道ファン誌で「特急のすべて」「ブルートレーン」表記(竹島氏担当分は「ブルー・トレイン」になっている?)

1967年

4月から翌年3月 NHK連続テレビ小説「旅路」放送。鉄道員一家の姿を描く。消え行く蒸気機関車のイメージの一般への浸透で「SLブーム」のきっかけとも考えられる。

9月 キネマ旬報増刊「蒸気機関車」発行。後に季刊となる。鉄道模型趣味誌ではこれを「SLブーム」のきっかけと書かれた事もあった。

鉄道ジャーナル12月号 刈田草一氏「名士列車から月光まで」。「ブルートレーン」表記多数(他の記事にも)。

1969年

鉄道ジャーナル誌でブルートレイン特集

1973年

(この年、「現代の怪奇」放送で矢追純一氏のUFO特番、ゴールデンタイム進出)
(「コズモ UFOと宇宙」隔月で発行開始。日本初のUFO雑誌)

鉄道ジャーナル誌で特集「魅惑のブルー・トレイン」。「ブルートレインという呼び方は『はくつる』運転開始から」説、種村直樹氏により初出か?(鉄道ジャーナル1973年3月号)

1974年

この年、国鉄が「星の寝台特急」のCMを放送しPRを行う。(制作は電通)
「星の数」で寝台のランクを表すようになる。

SLダイヤ情報誌でEL撮影地ガイドを掲載。ブルートレインも(1974年10月号)

10月 この頃、会津線、只見線等で蒸気機関車廃止。関東近辺の国鉄路線からSLが消える

鉄道ファン誌でブルートレイン特集(1975年1月号)

1975年

(この年、少年ジャンプ誌で「サーキットの狼」連載開始)

時期不明 この頃交通博物館でヘッドマークキーホルダー販売開始か

鉄道ファン誌でブルートレイン特集多数

3月10日 国鉄ダイヤ改正。山陽新幹線博多まで開業。関西から九州への寝台列車多数廃止。
「はやぶさ」、「富士」、20系からの24系に置き換え。

SLダイヤ情報誌でEL撮影地ガイドを掲載。ブルートレインの記事も(1975年4月号)

12月 国鉄最後の蒸気機関車による旅客列車、貨物列車運転

1976年

(5月 日清焼きそば「UFO」発売開始)
(時期不明 ロッテから「スーパーカーガム」発売)
(中頃 「サーキットの狼」関連のプラモデル発売開始?)

2月 ケイブンシャ「機関車・電車大百科」発行。寝台特急は「ブルートレン」と表記された

3月 国鉄追分機関区に残っていた9600形蒸気機関車、引退。SLブーム終焉へ

4月 「少年サンデー」5月9日号でブルートレーン特集。「SL以上の大ブームをまきおこした」とあるが、そこまでのものはまだなかった。構成はLiner 76とある。

9月 ケイブンシャ「特急・私鉄大百科」発行。表紙は「さくら」のヘッドマークを付けたEF65型機関車が飾った。「決定版ブルー・トレインのすべて」の表記あり

9月 上野駅にて特急「ゆうづる」20系客車使用の最終日に、自作のヘッドマークを持参する小学生現れる。乗務員の計らいで機関車に取り付けて記念撮影(鉄道ファン誌)

鉄道ジャーナル1977年1月号。「現代の主役 特急列車」寝台特急富士の同行取材。「青い流れ星」のフレーズ使用

1977年

(この年、「空飛ぶ円盤」という言葉が生まれてから30周年で、その前後に各地でUFO関連展示イベント)
(1月 アメリカ映画「激走5000キロ」日本公開)
(夏頃 「スーパーカーブーム」絶頂を迎える)
(12月 ピンクレディーの楽曲「UFO」発売)

時期不明 テレビ朝日の番組「みどりの窓口」で「走れ!特急」シリーズ放送。翌年も(東京地区のみ)

3月 男性デュオ「狩人」の楽曲「あずさ2号」発売

6月 ケイブンシャ「特急・急行大百科」発行。20系客車使用の急行を「ブルーエキスプレス」と表記した。特急「富士」同乗記収録

鉄道ジャーナル誌7月号「寝台列車のすべて」

11月 毎日新聞社「特急列車 夢と現実の架け橋」発行。竹島紀元氏が編集協力

12月 小学館「機関車全百科」発行。鉄道友の会監修。表紙はEF65牽引「さくら」の走行シーン。「人気のブルートレイン全19列車せいぞろい!」の文もある。

12月 国鉄の須田寛旅客局総務課長、485系電車や189系電車の前面のヘッドサインをデザイン入りの物にする事を検討中と、インタビュー内で発言(鉄道ジャーナル1978年2月号)

時期不明 「寝台特急車ブルートレイン」発行。フォトエージェンシーから写真を借りたムック本だが、内容はかなりいい加減だった。(鉄道ジャーナル誌)

1978年

(童夢・零 発表)
(映画「未知との遭遇」公開)

1月31日 定期「あさかぜ」から20系客車引退。これを惜しむ若手のファンも多かった。

3月5日 TBS系列「報道特バン」で寝台特急「富士」を取り上げる。岸ユキが西鹿児島までの行程を取材した。EF65型機関車の解説や都農のリニアモーターカー実験線のレポートもあった。

旅と鉄道誌、春号でブルートレイン特集

5月 トミーからNゲージ24系25型客車発売。トミーNスケールから名前を変えたトミックスのフラッグシップとなる

5月 朝日ソノラマ「もっともくわしいブルー・トレイン図鑑」発行。竹島紀元氏が解説。

6月 アサヒグラフでブルートレイン特集

6月 毎日グラフでブルートレイン特集

時期不明 夏前、NHK「600こちら情報部」で寝台特急を取り上げる

時期不明 夏前、レコード会社各社からブルートレイン走行音レコード、相次いで発売。

時期不明 男性デュオ「風来坊」の楽曲「ブルートレイン」発売。ジャケットは鉄道と全く関係ない。「あずさ2号」の後追いか?

時期不明 夏前、ブルートレインノート、ブルートレイン下敷き、相次いで発売

時期不明 フレーベル館よりブルートレインシール発売。誤って「なつかしの」と入れられる。同社からはブルートレインの絵本も発売された

時期不明 ロッテから「ブルートレインガム」発売。カードがおまけに付いた。EF65PF交代後の続編は発売されず。遅くとも10月ダイヤ改正頃には店先から姿を消していた

時期不明 二見書房からカード形式のブルートレイン百科発売。

時期不明 アマダのブルートレインカード発売?

時期不明 集英社からも大判のカード発売

7月28日~8月はじめ 東京から九州、山陽、山陰方面行きの寝台特急のうち、EF65Pの担当していた列車、順次EF65PFに交代

夏頃 「ドラえもん」「ブルートレインにのろう」が描かれる。「ブルートレインはぼくの家」の元になった短編

9月 10月ダイヤ改正を前に、電車特急の愛称表示が順次イラスト入りのものに変更(「トレインマーク」と呼ばれる)

10月 ブルートレイン20周年記念切符発売。関東では東京駅、品川駅で異なった図柄。九州の小倉駅でも発売された。

10月2日 国鉄ダイヤ改正。寝台特急「安芸」廃止。「いなば」は「出雲」に統合

10月 西村京太郎「寝台特急殺人事件」。十津川警部シリーズで初めての鉄道がらみ事件。以後腐れ縁?

12月 学研の写真図鑑「ブルートレイン」発行

1979年

時期不明 森永製菓「スポーツマンクラブキャラメル」、「富士は18時発13番線」のCM放送される。

2月 ケイブンシャ「特急大百科」発行。

冬~春頃 野球漫画「ドカベン」に「ブルートレイン学園」登場(少年チャンピオン誌)

6月17日 運輸省が国鉄財政再建の一環として、国鉄に対し夜間の旅客・貨物列車の段階的廃止を検討するよう指示している事が明らかに。「ブルートレイン廃止論」と話題になる(鉄道ピクトリアル誌1979年10月号他)

7月 実業之日本社「ブルートレイン決定版」発行(奥付けでは8月1日だがテールマークの情報掲載は間に合わなかった)。

7月 寝台客車の愛称表示がイラスト入りのものに変更。「テールマーク」と呼ばれる。(6月終わりに発行の「鉄道ファン」8月号にはこれのシールがおまけで付いている)

7月20日から8月中 国鉄が夏休みブルートレイン体験乗車セットを販売。「こだま&富士」など。

7月25日から8月6日まで 品川駅に24系25型B寝台車等を展示。東京駅、品川駅で別の図柄の記念切符も発売されるが、この展示と関係ないヘッドマークをつけたEF65 500番台の並んだ姿などの図柄だった。

8月 ミステリー列車「999」運転。12系客車を使用。

8月 国鉄山口線でSL列車「やまぐち」号運転開始。

11月 小学館「ブルートレイン全百科」発行。

時期不明 保育社のカラーブックス「ブルートレイン」発行。

1980年

(この年、アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル発売開始。初期は入手は容易だったが、1981年明けぐらいからブームに)

山と渓谷社「ブルートレイン」発行。廣田尚敬氏の写真集。テールマークの写真もあり。

5月 「こどもの日」記念で関西発ブルートレインの記念切符発売。

夏 ミステリー列車「イカルス」運転。14系座席客車を使用。

10月 寝台特急「富士」、宮崎止まりに短縮。

10月 9月30日発を最後に(到着は翌日)寝台特急「あけぼの」から20系客車が引退。特急用20系客車の置き換え、臨時列車を除いて完了。

鉄道ファン誌で1975年以来ダイヤ改正毎に掲載されてきた「ブルートレインスペシャル」終了する(鉄道ファン1981年1月号)

主婦と生活社よりムック本「最新ブルートレイン」発行。エリエイが編集を担当したという。

1981年

時期不明 実業之日本社「ブルートレイン最新版」発行

3月 185系電車、急行「伊豆」で運行開始。

8月 日本一周ブルートレイン「駅」号運転。

1982年

6月 東北新幹線、大宮暫定開業。

11月 上越新幹線、大宮暫定開業。

「とれいん」1982年12月号、Pipe Smoking欄。「鉄道趣味の世界でも、こうしたブームと言える現象がいくつかあった。いわゆるSLブーム、ブルートレイン・ブーム、近くは“とき”“ひばり”のブームなどである」の記述がある。

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