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社長の出す本は役に立つのか問題!!

多くの社長が本を出していますね。あれ、どんなタイミングで出していると思いますか? いきなり答えを書くと「出したいときに出している」が正解です。

ご存知ない方が多いですが、社長が出している本はほとんど「自費出版であり商業出版」です。もちょっとわかりやすく書くと、本をつくる費用は社長の会社が負担し(←この部分を見れば自費出版)、本はちゃんと街の本屋さんやアマゾンで売られている(←この部分を見れば商業出版)のです。費用を社長が出しているので「出したいとき」に出せているわけです。

社長が本を出す2大動機は「事業を成長させるため」「採用を強化するため」。

当然ですが社長の本が大ベストセラーになって、それで事業が伸びたり、就活生からの応募が殺到する・・・なんてことはありません。そんな偶然に期待して本を出しているわけではないと思います。(実はけっこう期待している?)

僕が長いこと出版界にいて「おかしくね?」とずっと思っていたのが、本を出したあと、出版社も編集者も社長や会社を放置すること。(こんなことを書いている僕も自分が経営していた出版社では本を出したらさよならしていましたが)

どこが「おかしくね?」かって? 社長は本を出したその先に果たしたい「目的や効果」があったはず。なのに、初めて本を出した社長と会社のスタッフがあとのことを全部やらなきゃいけないのっておかしくね? だって完全な素人ですよ? 「本使い」のガチ素人ですよ?

本が世に出て、これから効果を出さなきゃいけないときにフォローしてれる人がいないのって「冷たく」ないですか? 不自然じゃないですか? 本を使って社長の目的をフォローしてくれる人がいればもっと効果を発揮できるだろうに・・・。

今日の記事のタイトルは「社長の出す本は役に立つのか問題!!」。僕の答えは「本を役立てるプロが側にいないとその本、役に立ちません」が結論。

出版社の常套句の「本を出したら出版記念パーティーを開いてください」も「社長仲間に献本してください」も僕個人は反対です。そんなことをしても本の賞味期限が古くなるだけ。一度渡した本はあっという間に別の社長の本の下に積み重ねられるだけ。

そもそも社長の目的に適した本が作れているのか?も疑問を感じることが多い。だって、社長は編集者と「どんな本にするかの話しか」しません。

本を出すことで事業をどうしたいのか、『本使いのプロである経営コンサルタント』として社長と向き合う編集者がいればいいのに。それが僕が「物語と漫画と」を設立した大きな理由です。

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