お前んち、これ持ってる?「上海SIMPLE1500」

私と「上海」の出会いは20年近く前まで遡る。幼い妹のワガママで兄弟揃ってレンタルビデオ屋に行ったときのことだ。ゲームコーナーの前を通りかかると、麻雀牌のパッケージが目に入った。
遥か昔の正月、親戚連中が麻雀をしていたことを思いだし、"私はこういうのも知ってるぞ"というつもりで兄に耳打ちした。
「これ、麻雀のゲームなんでしょ。兄ちゃんできる?」
「んあ?ああ、できるけど、それ麻雀じゃねーそ」
しかし、あきらかにパッケージは麻雀である。不思議に思っていると、ざっと説明してくれた。
上海とは麻雀牌を積み上げたところから同じ牌をババ抜きの要領で抜いていくパズルゲームで、ゲームセンターで見たことがある、という人も多いのではないだろうか。

「安いソフトだし買ってやるからやってみ、つまんなかったら俺がやる」といわれ購入し、
そしてハマったのである。
端にある牌、もしくは上にある牌しか消せないという単純なルールでありながら、消す牌の順番を間違えるとすぐに手詰まりになる。
春夏秋冬、松竹梅菊の4つはお互いに同じ牌扱いということにもしばらく気づいていなかったため、クリアするまでにはかなりの時間を要した。
1ヶ月ほどドハマりした上で、"あれ、私はこのゲームだけやっていていいんだろうか"と素に戻り、そっとゲーム棚にしまい込んだのだ。
今からプレイしたい場合はプレステ1を中古で探すより、スマホアプリやVITAなどでバーチャルコンソールを探したほうが早いので、ぜひチェックしてみていただきたい。

30も半ばに差し掛かると、麻雀ができるかどうか聞かれることもあるだろう。そんなときは、ぜひ胸を張って答えてほしい。「上海なら知ってる」と。

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