『色の歳時記‐黒と白』
Well Being協会、
ディスコ―ドラジオパーソナリティーで
「自己実現いけばな」教室主宰の
添 実のりです。
*
11月20日㈰の放送で取り上げた
「色のおはなし」の<黒>。
* * *
昔の日本人が死者を弔うときの服装は、
死者がまとうのと同じく白でした。
一方、西洋では黒が用いられます。
その後、日本は西洋文化との交流のなかで、
白の喪服が廃れ、黒を用いるようになります。
この理由には諸説あるようで、
1つには、西洋人が日本人の白い喪服に異議を唱えた。
または第二次世界大戦後、葬儀が頻繁に起こりすぎて
白の喪服が汚れたため、黒に変えた…と。
真実はわかりません。
けれど、放送のなかで大きなヒントを得ました。
<誰の視点なのか⁉>ということ。
白の由来は「あの世への旅立ち」。
死者はあの世(光、魂)に旅立つと考えられていたので、
葬儀の参列者は、死者の死装束に合わせて白を着た。
⇒つまり死者の目線。
一方、西洋の黒は
残された人々の深い悲しみを表現した色。
この視点の違い。
じつは日本と世界の違いのはしばしで
「あれ?」と気づくところがあります。
そのお話は、また今度。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
(了)