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【記憶力の秘密】あなたは記憶力にどれだけ自信がありますか?

こんにちは!心理学講義の時間です。

あなたは自身の記憶力にどれだけ自信を持っていますか?

最近物忘れが多くなって困っているということはありませんか?

記憶というのは脳の海馬に蓄積され、

あなたの貴重な経験として刻み込まれていきます。

また未来を予測するためにも記憶や知識は必要不可欠です。

では、人間はどのうようにして記憶しているのでしょうか?

また、あなたの心理と記憶力にはどのような関係性があると思いますか?

今回は!

【記憶力の秘密】あなたは記憶力に不安を感じたことはないですか?

記憶にの秘密に迫っていきたいと思います!

もしあなたが何も記憶したくないというのであれば、

この先を読まないでください。

それではやっていきましょう。

①最大記憶数は4つまで。

次の11桁の数字を記憶してみてください。

87597345101

さてどこまで覚えられましたか?

せいぜい4つくらいが限界だったのではないでしょうか?

心理学や脳科学を勉強したことがある人ならご存知かもしれませんが、

ジョージ・ミラーという研究者が提唱した「マジカルナンバー7±2」。

人間が一度に処理できる情報量は5~9個が限界であるとされていました。

しかし、2001年までの研究によると、

「魔法の数は4」という結果に落ち着いています。

では本当に一度に4つまでの情報しか覚えられないんでしょうか?

答えは違います。

瞬時に覚えるために使われる領域はワーキングメモリと言って、

確かに4つまでの事柄が限界値とされています。

しかし、あなたは記憶するときに何かと何かを関連付けたり、

グループ化して多くの情報を記憶したことはありませんか?

例えば電話番号。

080-xxxx-xxxxのように三つのグループに分けられています。

また言葉は4文字以上の情報で構成されていることが多いはずです。

今日の帰りに 近くのスーパーで 惣菜を買って帰る。

もし本当に4つの情報しか記憶できないのであれば、

「今日の帰」までしか覚えていられません。

しかし、グループに分けて覚えることでその量を最大化できるのです。

そのことを「チャンク」と呼びます。

もし、あなたが最近もの忘れが激しいな。とか、

学生時代に比べて記憶力が落ちているなと感じたら、

チャンクを利用して、物事を関連付けながら覚えてみてください。

②覚えるだけでは記憶に残らない。アウトプットの科学。

エビングハウスの忘却曲線という理論はご存知ですか?

時間が経てば人間はほとんどのことを忘れていくという理論です。

20分後には50%近くも忘れているなんて驚きですよね。

しかし思い当たる節はあるはず。

どんなに好きな映画であっても、観た次の日には細部しか覚えていないはずです。

一昨日の晩ご飯なんかはほとんどの人が覚えていないでしょう。

人間の記憶はただ経験したり覚えたりするだけでは、

重要な記憶ではないと判断されたものは、睡眠中に整理されてしまいます。

ではその重要な記憶にするためには何が必要なのでしょうか?

それは反復して覚えることです。

よく、「忘れた頃に復習しろ。」と学生時代に言われましたよね。

それは正しくて、忘れたときに思い出すように復習すると、

脳は重要な情報だと認識してくれます。

しかしただ同じように復習するだけでは

脳は飽きてしまっているかもしれません。

英単語などを何回復習しても覚えられなかった経験はないですか?

実はただ読んだりする情報のインプットを繰り返しても、

なかなか記憶に残すことはできないのです。

そこで最も有効なのは「アウトプット。」

記憶や知識を実際に使ってみることです。

声に出して人に話してみる。

ビジネスの知識を現場で利用してみる。

実際に使ってみるとわかると思いますが、そこには感情も入ってきます。

そうすることで脳は経験を重要なものだと認識して、

記憶として長期保存することを決めるのです。

アウトプットが大事とよく言われてきたと思いますが、

こう言った理由からなんですよね。

感情と記憶がセットであることも意識すれば、

さらに効率よく記憶力を高めることができるでしょう。

③記憶はすぐ嘘をつく。

こんな経験はありませんか?

同窓会や久しぶりにあった友達との飲み会。

思い出話に花を咲かせていたら、

どこか自分の記憶と相手の記憶に少し食い違っていたこと。

実は人間の記憶はどんなに鮮明でも間違っていることがあります。

記憶の研究者であるウルリック・ナイサー教授は、

1992年にトラウマになってしまうようなレベルの経験を学生に記録させました。

その3年後に同じ学生たちに再度書き出させたところ、

90%が最初に書いたものと違うものになっていました。

さらに驚くべきことは、3年前に書いたことを

「これは自分が書いたものであるはずがない。」と発言したのです。

人間には心理があります。

記憶と心理は密接に関わっており、

人の記憶は心理によって自分の都合の良いように構築されて保存されます。

さらに記憶を思い返すたびに再構築され、

思い出した場所や環境、他人に話した場合の関係性によって、

徐々に最初に記憶されていた情報が改変されてしまうのです。

同窓会で記憶が食い違ってしまうのは、

あなたも友人もそれぞれの感情で過去を美化してしまっていて、

自分の都合の良い解釈に合わせて記憶してしまっているからです。

何か文字や写真で残していない限り、

1秒前から過去のことは全て真実ではなくなっているのです。

あなたの脳が高度であるが故に起こってしまう記憶の改竄。

自分を過信してしまっては大きなミスにもつながってしまうかも知れません。


いかがでしたか?

記憶というのは儚く曖昧なものなので、

意識しておかなければ記憶力が低下してしまったり、

誤った記憶を保存してしまう可能性があります。

過信しすぎずに工夫を凝らして人生を楽しんでいけば、

それが素晴らしい経験や知識として育まれていくのです。




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