自分で正解にするしかない
私の仕事は鍼灸師。
今はアパートの一室で小さなお店を構えている。
ここが私のお城だ。
鍼灸師になりたいと思ったのは中学生の時。
部活でケガばかりしていた私は整骨院に通うのが習慣になっていて、その医院の先生はみんな鍼灸師か柔道整復師だった。
鍼1本でケガを治す姿が純粋にかっこいいと思ったのがきっかけ。
人も夢もどこでどう出会うか分からないから不思議だ。
「この資格を取って自分の店を持てたら・・・」なんて、ただなんとなく妄想していただけだ。
思えば幼少期から人をマッサージするのが好きだった。
家では両親や部活で疲れた兄弟に。
部活では休憩時間にチームメイトや顧問の先生に。
喜ぶ顔がとても嬉しかった。
現在の仕事でもそうだ。
「ありがとう」「駆け込み寺だわ」
なんて喜ぶ顔を見るために仕事をしていると言っても過言ではない。
「人の役に立ちたい」
素直にそう思う。
施術後の笑顔を見ると自分が認められたような気がする。
私はここに存在していいんだ、と感じる。
大袈裟に聞こえるかもしれないが、これが本音だ。
個人事業主だから売上も気にしなければいけないが、それよりお客様の笑顔が第一だ。
【天職だと感じた瞬間】
それは "お客様の笑顔" だ。
ありきたりな答えかもしれないが、その笑顔一つ、「ありがとう」の言葉一つに全てが詰まっている。
「この仕事、やっててよかった」と心から感じる。
たくさんの仕事がある中でこんなぴったりな仕事に出会えたことは奇跡だと思う。
私はただ好きなことを仕事にしただけだ。
でも「この道で合っているのか」と疑問に思う時もあって、そんな時は足を止めてしまう。
でもその度に休憩して考える。
「自分で正解にするしかない」と。
自分で始めた好きなこと。
自分のためにも正解に出来るように頑張るしかない。
自分で天職にするしかない。
すべては自分次第だ。
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