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生き直し

16年勤めた組織を、離れた。
もう何年も前から
そろそろ生き方を変えなければと思いながらも、
様々な理由から踏み出せずにいた。
離職のきっかけは、家族の病気。
認知症が急激に進み自分では何もできなくなってしまった父と、脳の病気で著しい言語障害と異常行動を繰り返し始めた姉を、母と二人で介護するためだ。
勤め人をやめ、どっぷり介護生活にひたること半年あまり。
覚悟はしていたけれど、いろいろとヘビーな毎日だ。
ヘビーすぎて、今は詳しく書く気になれない。
でも、父と姉には、とても感謝している。
二人のことがなければ、私はいつまでたっても、
なんだかんだと理由をつけて、働き方や暮らし方を変えることはできなかっただろう。
いろいろ制約はあるけれど、家族と濃密な時間を過ごせるのは、とても幸せなことだ。
ごくたまに平日の昼間にお出掛けすることもできて、新鮮な気分。
(勤めていた頃、これが憧れだった)
案外、ピアノもバイオリンも介護の隙間時間に練習できるし、たぶん私は今の生活をとても気に入っている。
「生き直し」のきっかけを、プレゼントされたんだと思う。








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