突然 戦うことを決めた日
例えば小学生の頃は
トイレで大をすることは
ひとつの罪だった
誰かに見つかった日にゃ
「ウ◯コマン」みたいなあだ名を
付けられたり
そうじゃないにしろ
「あいつ、してたぜ…ヒソヒソ」みたいに
陰口を叩かれたりする
僕はある日 どうしても
お腹の調子が悪くて
授業中にトイレにいった
トイレは隣のクラスの真ん前にあって
トイレに入る様を
隣のクラスのみんなが
ニヤニヤしながら凝視してきた
トイレから出ると
隣のクラスのみんなと目が合わないように
下を向いて我が教室に帰る
教室に帰ると
クラスのお調子者が
「おかえりウ◯コマンセブン!」
と叫び
教室が爆笑に包まれた
オシッコかもしれないじゃないか
と思いながら
セブンの意味もわからないのよ
と思いながら
なんであんな言葉を叫んだのか
わからなかったが
反射的に僕の口から出たのは
「お前はウ◯コしたことないんか?」
だった
お調子者はビックリしたあと
すぐまたニヤニヤして
「ないよ。ウ◯コマンじゃないから。
ウ◯コマーン!ウ◯コマーン!」
そんな訳ないのである
人間なんだからクソなど日常茶飯事
あきらかなウソなのに
この世で今クソしてるのは僕だけ
悪気など無く ただ無邪気に
ウ◯コというものが面白いだけ
だったのかもしれない
それでも当時の僕は
クラス全体が嘲笑いながら
その空間を共同作業で作りあげていることに
疑問しかなかった
面白ければ正義
…それが お前らの面白い なのか?
僕が
面白ければ全て良し に疑問を持ち始め
それに
戦いを挑みはじめたきっかけのお話
面白い を履き違える
幼き化け物達との
心の中での戦いは
ある日、突然始まった。
頂戴いたしましたサポートは全額有意義に使用させていただきます。主にカレーパンになるかと思われます。