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敢えて深淵を覗く

あなた が あなた でいられるのは
あなただけの力ゆえ だろうか

あなたの道を あなたの道たらしめる
あなた以外のモノ を軽んじすぎてはいないか

あなた は あなた だけでは
あなた たらしめない

あなた ひとりでは
あなた というベクトルすら 存在し得ない

どこぞの わたし がいなければ
どこぞの あなた はいない

わたし がいるから あなた であり
あなた がいるから わたし である

自己 が あるのは
他己 が あることを認識しているから


それでは 自分以外誰も存在していない世界があるとして
そこで自分を表現したところで 虚しいだろうか

きっとそうでもない


誰かが認識してくれるという世界が贅沢なだけで

自分がしたい事を表現することの多くは
自分の為には有益な事である可能性

満たされないかもしれない
自分以外の相手に表現するという蜜を知ってしまっているから

想像にし難いかもしれない
己の表現を己にのみ ぶつけるという事は

ただ ただ 放出だけを繰り返す先に
待っているものは何か

それが
「感想いらないから誰かに認知してほしい」
だとしたら

やはり あなた は わたし であり
わたし がわたしたらしめるのは
あなた が存在しているからだ

という結論に達したところで

わたしは孤独なんだ という立ち位置に
甘えているだけの 自分に辿り着く

人は この世界では 本当のひとりを体感はできない

疎外 や 孤独 の感覚でさえ
関わりこそなくても己以外の誰かがいるからこそ
感じることができるのだ

ただ この身体を寿命まで保つために
食べて寝るだけの生活が本来の生きながらえるの意味

ただもう現代は 生きる の意味を
自分に問う時代なのだ

生きる の意味を まわりが世間が与えてくれる
思考停止の楽な時代はとうに終わっているのだ

あなたは何をもって 生きている と感じるのか

無理に 孤独 を装う必要性はない
無理に 仲間 を装う必要性もない

それが 怠惰 でも
それが 勤勉 でも
それが 楽観 でも

わたし の知ったことではない

ただ 
尊敬する人間を わたし は見続ける
それが わたしの生きる意味 のひとつだからだ

その道の途中で
見なくなったのは 飽きたから ではない
単純に呆れたからだ

自分のイメージを相手に押し付けて
それにそぐわなかったから落胆した などの
陳腐な理由ではない


わたしが憧れていたそれが 
全部 嘘 だったからだ

それだけだ

わかった瞬間は痛快で
わたしの中に 風が吹き抜けた

そして 見てみぬフリをしていた
感じていた違和感のピースが
カチカチと こぎみよく音を立てて
はまっていく感覚は
とても爽快で気持ちが悪かった

止めたかった
しかし 止まらなかった


格好つけることは いいことだ
思慮深い名言を吐くことも いいことだろう
それで救われる誰かがいた事だろう


それが
勝手にやっててくれ 
わたしはもう知らん に変わる淋しさは
身を引き裂かれるような想いだった


嫉妬 もいいだろう
陥れる もいいだろう
横取り もいいだろう
軽蔑 もいいだろう
嘲笑うことすらもご愛嬌だ

ただ

ただの嘘 は 意味がない


藁にもすがる者への まやかしの藁 だけは
わたし は到底受け入れることができない




ここまで読んで

今 あなたの頭の中には
 誰が浮かんでいるだろうか

その違和感を
紐解いてみてもいいのかもしれない

もちろん
見なかったふりを続けるのも
それはそれで
立派な防御策ではあるが

頂戴いたしましたサポートは全額有意義に使用させていただきます。主にカレーパンになるかと思われます。