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あ と

色々な事が組み上がっていく
自分の意思とは裏腹に

自分の意思で組み上げたはずなのに
仕上がりが予想の遥か上



足音が聴こえてくる

それが 喜び なのか 哀しみ なのか
来てくれないことには
触れてみないことには
わからないシステム

一見 喜び
触れてみれば 哀しみ

一見 哀しみ
触れてみれば 喜び


その時わからなくて
後から わかる事が好きだ

後悔は 喜びよりも
記憶に残る

忘れやすい自分からすれば
それが傷だとしても
残っていることは 大切 だと思いたい




傷は 忘れたころに 剥がしてみたくなる

大抵は 治ってなどおらず
また 血が吹き出す

瘡蓋(かさぶた)は
剥がせば剥がすほど
痕(あと)として刻まれる

それを無意識にも自覚しているから
辛いのがわかっていても
思い出し剥がすのかもしれない


たいていの傷は いつか治って
だんだんと 痛みが薄れていく

痛みがなくなったら 
そのうち 忘れる



もし あなたに
瘡蓋(かさぶた)の痕が残っているのなら
それを見るたび 思い出し はする

だが
そこにもう 当時の痛みはなく
そしてもう ぶり返す僅かな痛みもなく
きっともう 血も吹き出ちゃこない

痛みの痕(あと)は
瘡蓋(かさぶた)を剥がした数だけ
色濃く痕(あと)として残っており。




しかし それを見ること は果たして
思い出した ことになるのだろうか


例えば わざと
痕(あと)に残して
忘れないようにした ところで


忘れていない ことになるのか


記念 に昇華するなど クソ食らえだ


ヘドが出るほど 
自分を形成したその 思い出 に無礼だ








-検証結果-



「思い出したくない 思い出は

幾度も
瘡蓋(かさぶた)を剥がしてまでして

痕(あと)に
跡(あと)に
後(あと)に

残す必要はない。



忘れなくていい。
思い出したとしてもいい。

でも
あと に残さなくていい。」










それでも
残したって いいんだ。


正しいことが
自分にとっての正解なら
間違いが
自分にとっての正解でもいいんだ。


痕(あと)に残すか
アート に残すか








どちらを選んでも
私はあなたを
誇りに思うだろう。





頂戴いたしましたサポートは全額有意義に使用させていただきます。主にカレーパンになるかと思われます。