すぐそばにある親切
先程、夫と喧嘩しました。
喧嘩というより、私が一方的に怒ったという方が正しいです。
まぁ、我が家ではよくある光景です。
原因は極めてしょーもないことなので割愛しますが、とにかく怒った私は、「あんた、全然やさしくないやん!」と言い放ち、娘を寝かし付けるためリビングから寝室に行きました。
娘の背中をトントンしながら、ある一節を思い出しました。
一瞬の親切よりも
ずっと継続してもらっている親切のほうが
ほんとうは深い威力を持っているのに
一瞬の親切のほうがとにかく「目立つ」ため
そっちにばかり、感謝してしまいがちです。
石井ゆかりさんの『薔薇色の鳥の本』に書かれています。
10年程前、当時まだ恋人だった夫と今夜のように喧嘩していた時に出会った本です。
読んだ瞬間、胸に刺さり、自分の懐の狭さを思い知らされました。
それからというもの定期的にこの一節を思い出し、普段見落としている彼の親切をひとつずつ拾うようにしています。
いつもそこにいて“あたりまえ”の人がしてくれる親切は、少し地味で、毎度変らないから、“あたりまえ”の日常に簡単に埋もれてしまいます。
なんだかんだで、一番その親切、愛情に支えられているのにと毎回反省します。
娘が寝たあと、リビングに戻りました。
夫は、洗濯物を畳みながら「お疲れ様」と私に言いました。
そういえば、毎晩寝かし付けが終わった私を労ってくれるなぁ。
一切家事をしなかった夫が、娘ができてからは洗い物をしてくれたり、洗濯物をたたんでくれるようになったなぁ。
いつの間にか、あたりまえになってたよ...
夫よ、ありがとう。
阪神タイガースも連勝ことだし、これを書き終えたら二人でお酒でも飲もう。
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