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皐月五日 旅の記憶その6 岩木山神社

 明けて二十五日。
 本日のメインイベントは岩木山神社への参拝です。
 実は数年前に全国一の宮巡拝を発願しまして、コロナ禍を挟みつつも今のところ順調に数を重ねております。
 一の宮に関してはいわゆる「諸説あります」状態ですし、そもそも岩木山神社は現代になってから追加された「新一の宮」のお宮さんではあって、由緒にうるさい向きは色々思う所有りのようですが、私はというと「あれば参る」が基本でして。
 ま、一の宮云々関係なくしても、岩木山を御神体とする神社にはやっぱりお参りしたいじゃないですか。

 移動は公共バスを使いました。弘前駅前のバスターミナル、実に味があってよいです。

次は絶対ここの蕎麦を食べる

 移動時間は意外と短く、三十分強というところ。ただし、本数は少ないので時刻表は要チェックです。乗客の半分以上はお山参りが目的、わずかに地元のお年寄りがいらっしゃる、そういう感じの路線です。マイカーがない私のような旅人にとってローカルバスは大事な大事な移動手段ですので、応援のためにも積極的に使うことにしています。
 山行きバスは弘前の中心街を通り、住宅街へと入っていきますが、すぐに人家もまばらになり、目に映る緑がどんどんと増えていきます。桜の白だけでなく、色鮮やかな連翹や花桃も沿道を飾ります。途中には桜のトンネルもあったりして、窓外から目が離せません。
 でも、なんといっても、至高はやっぱり岩木山。おおらかな山容が刻一刻と近づいてくるのを眺めていたら、乗車時間も短く感じられました。
 さあ、いよいよ参拝です。

神の山
参道は桜満開
丹の色も鮮やか

 参道は短く、本堂まで十分もかかりません。ですが、あまりの清しい美景に心惹かれ、自然歩みも遅くなります。
 かわいい子もいるし。

上向き
下向き

 双方ともにやんちゃそう。お母さん大変なやつだ、これ。
 和みつつ、まずは参拝。ご当地推参のご挨拶と神社の弥栄を祈念したら、御朱印拝受と境内探検です。御朱印は並ぶかな? と心配していたのですが、今はコロナ対策で書き置きの配布しかやっていないとのことでした。ちょっと残念ですが、致し方なしですね。ほんとコロナ流行早く終われ。 

ここから登る

 参道にはまったく雪はないものの、人があまり入らない日陰にはまだまだ雪が残っていました。やっぱり北国ですねえ。 

いかにも山道

 木々立ち込める参道を見て、次は絶対奥の宮に行くぞと決心したのでした。 

昭和な看板

 神社の前にあった案内図によると温泉もあちこちにあるし、次は麓で温泉で前泊、ロープウェイで上まで登って下りは歩き、ついでに周辺の古道を散策ってコースがよさそうな気が。時間があればそのまま別の温泉でもう一泊するなんていう贅沢もよさそうですね。
 
 なお、神社境内だけなら小一時間もあれば十分お参りできます。バスが良い工合に折り返してくるので、今回はそれに乗って弘前に戻りました。午前中だけで参拝が終了するのは、忙しい旅行者にはいいのかも。
 次は忙しくない旅行者として来たいものです。

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