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なんちゃっていねい生活 都会に近い田舎に住もう

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関東の小都市・神奈川県横須賀市在住の文筆家が、なんちゃってな「ていねい生活」の日々を綴ります。スキやシェアしてもらうと面白いことがあるかも!
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2022年2月の記事一覧

如月廿一日 三浦半島の空と海

 三浦半島いいとこ一度はおいで。  一度ならずと二度三度。    三浦の海は最高です。

如月十九日 雨水

 二十四節気に合わせたわけでもないでしょうが、午後から雨になりました。  雨水の日にお雛様を飾ると良縁に恵まれるそうでして、本日玄関飾りをお内裏様とお雛様に変更。昨日まではお狐さんでした。  今更良縁もくそもなかろう? とのお言葉が聞こえてくるのは気の所為ですかね? ま、そこは広義の御縁と捉えまして、お仕事や交誼で良い御縁をもらえればなあと願ってのお飾りです。   ちなみに画像の女雛男雛は本を正せば箸置きでした。でも可愛いからお飾りに昇進です。これぞまさに出世雛ですね。

如月廿七日 日常の脆さ

 ついネットばかり見てしまう日々が続いてます。  日常の脆さを最初に実感したのは、阪神淡路大震災の時だったでしょうか。いつも見ていた光景が、一瞬で失われるのを目の当たりにしました。  それから、911。友人と電話をしている時にテレビ速報が入り、そのまま呆然と画面を見続けたことを覚えています。  2011年には東日本大震災、一昨年からはパンデミック。  そして、今度の戦争。  天は常に「明日が当たり前にあると思うな」と語りかけています。  それでも、私は時間を無駄にしてしまう。

【頭の整理】情報との付き合い方

 社会に大きなインパクトを与える出来事が起こると、世に流れる情報量が急激に増えます。ましてSNS隆盛の現代では、玉石混淆のままで次から次に新情報が出てくる。まさに奔流です。  だから、「情報を疑う」心構えは絶対に必要です。  必要ですが、疑うべきは「情報ソースがどこか」とか「フェイクかどうか」だけではないと思うのです。  一番疑うべきは「その情報は正しい」「この人のことは信頼できる」と判断している自分自身の基準なのではないでしょうか。  真偽不明の情報が溢れれば溢れるほど、自

如月廿六日 箱根取材

 実は今週の水木、「もっと文豪の死に様」の取材に箱根まで行っていました。  くわしくは当該記事をアップしたらお知らせしますが、ヒントをチラ見せ。  わっかるかなぁ わっかんねぇだろうなぁ シャバダバダ    わかった方はすごいです。箱根マスターか文豪ストーカーですね。    また、箱根取材と銘打ちつつ、トップ画像は箱根近在のとある場所でして、こちらもまた追々。    のどやかな景色、歴史ある名建築、命の洗濯ができる場所。守っていきたいものです。

如月廿五日 【宣伝】「もっと文豪の死に様」長谷川時雨回スタート

 誠文堂新光社のWEBサイト「よみものドッドコム」で連載中の「もっと文豪の死に様」で新しい回がスタートしました。  今回から三回分で長谷川時雨を取り上げます。  正直、現在の知名度では文豪に入れるに厳しい人ではありますが、なぜ取り上げることにしたか、初回でそのあたりの思いを縷々述べておりますので、お読みいただけると幸いです。  時雨回は、フェミニズムと、戦争に対する庶民の態度を問うことになります。奇しくも、という気分です。  よろしくお願いいたします。

如月廿四日 王粲「七哀詩」

西京乱れて象無く 豺虎 まさに患を遘う 復た中国を棄てて去り 身を委ねて荊蛮に適く 親戚 我に対いて悲しみ 朋友 相追攀す 門を出づるも見る所無く 白骨 平原を蔽う 路に飢えたる婦人有り 子を抱いて草間に棄つ 顧りみて号泣の声を聞くも 涕を揮いて獨り還らず 未だ身の死ぬる処を知らず 何ぞよく両ながら 相完からん 馬を駆って之を棄て去る 此の言を聴くに忍ばず 南のかた霸陵の岸に登り 首を迴して長安を望む 悟る かの下泉の人 喟然として心肝を傷ましむ  戦争の開始に強く抗議する

如月廿三日 英国の城追憶

 2016年、もう今から6年も前になるわけですが、「お嬢様のお気に入り」の取材のために行ってきた英国のお城の写真です。リーズ城といいます。  「お嬢様のお気に入り」は私が原案を務めた波津彬子先生の漫画です。  取材は単独行でもちろん自腹でしたが(笑)、やっぱり行かないとわからないことがたくさんありました。   いわゆる「お屋敷」の場合、門から建物までの距離感とか、お庭のランドスケープとか。  広いお家にはそれほど惹かれないものの、こういう図書室はあこがれますね。本の数な

如月廿二日 地形&地層萌え

 いきなりマニアな感じで申し訳ないのですが、三浦半島は地形や地層が好きな人にはたまらない土地でもあります。  近づくとこんな感じ。  こういう地層を見ると萌えませんか? 地殻変動のダイナミズムがビンビン伝わってきます。  鎌倉も萌える地層がいっぱいあります。北鎌倉あたりだと電車の車窓からでも堪能できますね。  一度、地学の勉強をしっかりやりたいものです。そういうワークショップとかやってくれないかな。  それにしてもバードウォッチングといい、地形観察といい、自然を楽しもう

如月二十日 続・雨水

 雛飾りといえばもう一つ。  これは寝室にあるてぬぐいの掛け飾りです。  布団と最小限の家具しかない実に殺風景な部屋なので、せめてもの彩りにと、季節にあわせた絵柄を選んでいます。  おとついまではこれでした。  暖かい横須賀ではそうそう雪も積もりませんが、今年は先日の積雪がありましたし、最近は桜の頃にどかっと降ったりしますよね。春の女神が完勝を収めるには、やっぱりあとふた月ばかりかかるのでしょう。  

如月十八日 【紹介】絵本『蒼い夜の狼たち』

 今日は絵本の御紹介です。  かつて日本の山野を駆け巡り「大神(おおかみ)」や「大口真神」として畏れ、崇められていたニホンオオカミたち。彼らが地上から姿を消して百年の歳月が流れました。  山梨県北東部の山奥にある丹波山村は、地理上秩父や多摩と一続きで、オオカミ信仰が根付いていた土地柄でもあります。  ですが、人口減少や社会の変化の波を受け、生体としてのオオカミに続き、信仰上のオオカミも失おうとしていました。  ところが、一人の若者が現れ、土地の伝承や民俗をていねいに掘り起こ

如月十七日 【宣伝】『ハヤカワ文庫JA総解説1500』

 本日も宣伝日です。  早川書房発行の『ハヤカワ文庫JA総解説1500』に寄稿しています。  担当したのは下記の三作。 『花模様の迷路』坂田靖子(紙製絶版/電子書籍のみ) 『薔薇密室』皆川博子 『オランダ宿の娘』葉室麟  届いた見本をパラパラめくりつつ、思ったよりもハヤカワ文庫を読んでいるものだなあ、としみじみ。特に120番台からは一気に「読んだ覚えがある」本が増えてきます。確かに中学生になってハヤカワ文庫と創元推理文庫を手に取ることが一気に増えたもの。あとはコバルト

如月十六日 春の予感

 極寒が続いていたのに、突然暖かな一日に。いよいよ三寒四温の季節の到来ですね。  まだまだ寒さ優勢とはいえ、ホトケノザの蕾はほんのり色づき始めていました。もうすぐ春ですねえ。  待ち切れないペラペラヨメナもいるようで。  愛らしいので好きな花なんですが、これも在来種との競合が心配されている侵入生物なんだそうです。なんとも複雑な気分です。   資料を借りるため横須賀市の中央図書館へ行ったついでに、緒明山公園の読書広場に。緒明山は標高40メートルの超低山で、山頂に図書館がある

如月十五日 涅槃会のきのこカレー

 二月十五日は涅槃会、つまりお釈迦様の命日です。お寺では法会が行われますね。  私も一仏教徒として、涅槃会らしいことをと思い、きのこカレーを作って食べることにしました。  一部の方には「喧嘩売ってますか?」と聞かれましたが、とんでもない。至って大真面目です。だって、亡くなった原因に思いを馳せるのは、それはそれで供養だと思うので。  ところで、お釈迦様はインドといっても北インド、現在のネパールとの国境地域に生まれた方です。生前の活動範囲もその周辺が主でした。だから、召し上がった