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こんにちは、金融ブロガーの本郷マサシ(@Daredemo_Unyo)です。

最近は海外で働く日本人も増え、外務省の「海外在留邦人数調査統計」によれば今や140万人に達しようとしています。そんな海外で働く多くの在住者や駐在員にって、ビジネスや暮らしを回すのが最優先で、資産運用まではなかなか気が回らないかもしれません。

一方で、海外はさまざまな投資の機会に恵まれています。このチャンスを逃すのは、もったいないことです。記事では、海外で暮らしているからこそ直接買える金融商品、オフショア投資の活用法、資産運用で注意すべき点などについて解説します。

海外在住の資産運用におけるデメリット

●国内の証券口座が使えなくなる
日本国内に証券口座を開設している場合、海外に在住している間に口座を残しておくことはできますが、取引は一切できません。もちろん、積立投資も続けられません。

その他にも、事前の届け出が必須だったり、証券会社から届く郵便物が国内の留守宅に届くなど、やたらと面倒です。出国前に解約する方がよいかもしれません。

●確定拠出年金やNISAが使えない
海外在住中は、NISAや確定拠出年金の恩恵を受けることができません。

国内企業の海外駐在員なら、確定拠出年金の拠出を継続できますが、iDeCoによる所得控除は適用されません。

●国内銀行口座が自由に使えない
国内銀行口座の利用も、制約されます。銀行によっては出国に伴い解約を求められます。振込が海外送金扱いとされて高い手数料が課されたり、毎月サービスチャージがかかったり、代理人が必要だったりと、何かと不便です。

まとめると、国内に証券口座を置いたまま資産運用を続けるのは、事実上不可能です。

海外在住の資産運用におけるメリット


メリットはなんといっても、海外の金融商品を制約なく購入できることです。日本国内では取り扱っていない金融商品は少なくないですし、仮に取り扱っていても、仲介する販売会社で手数料が上乗せされてしまいます。

海外に住んでいれば、こうしたハードルから解放されます。日本では取り扱っていない高利回り商品もありますし、譲渡益・配当に対する節税環境も整備されています。

海外在住者におすすめの資産運用手法・金融商品


では、海外在住者ならではの資産運用手法や金融商品にはどのようなものがあるでしょうか。

●海外にいればオフショアの金融商品が買える
ケイマン諸島、ドバイ…世界には金融商品取引にほとんど税金がかからない国・地域が存在します。日本の課税当局はオフショア税制を敷いて、国内資産家のオフショア逃避を徹底的に押さえつけています。

海外に住んでいればこうした縛りから逃れられるわけで、これを利用しない手はありません。オフショアで節税メリットをフル活用し、資産を増やしましょう。

-返戻率のよい保険会社の利用(何十年の長期前提)※メリットも多いが、リスクには注意が必要(信用リスクやカントリーリスク等)
-日本の金融商品を利用する(一時的な海外在住者・駐在員など日本に将来帰国する可能性がある人 など)

●海外ならではの高金利預金
日本と違って、海外では最低利回りを2%保証するような高金利預金も少なくありません。もちろん最低預入額(1万から1.5万ドル)の縛りはありますが、資金的に余裕があればぜひトライしてみましょう。

●ヘッジファンドの利用
「運用を任せられる」ヘッジファンドは、欧米でも富裕層に人気があります。ただし、ブリッジウオーターやブラックストーンといったトップクラスのヘッジファンドは、最低出資金額が500万ドル前後だったり、そもそも既存出資者の紹介が無いと入れないなど、敷居はかなり高めです。

一方で日本国内のヘッジファンドなら、グッとハードルが低くなります(証券会社と違って海外在住者でも利用可能です)


海外で資産運用する場合の注意点


さいごに、海外在住者が資産運用する場合の注意点について紹介します。具体的には、「アブナイ金融商品」には手を出してはいけないということです。

例えば不動産市場は株式・債券などとは違って、基本的に売主との相対取引です。詐欺とはいわないまでも、言いくるめられて不良物件に手を出してしまうことは少なくありません。

土地の利用規制、土地取引ルール、現地の地盤や自然環境といった土地価格に影響する条件を調べるのも容易ではありません。

海外在住者は、避けた方がよさそうです。

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(完)

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