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叔母さん、檀家辞めたってよ

またまた父のせん妄が激しくなり、

先日やっとせん妄の薬を処方してもらえました。

リスペリドンという錠剤です。

頓服的に飲ませる薬で2週間分しか出ませんでした。

作用が強いのかな?

薬の適量を見極める為、経過観察が続いています。


パイオニアな叔母


先日岐阜の叔母から一大決心をしたと電話がありました。

それは所属していたお寺さんの檀家を辞めたという事。

私の偏見かもしれませんが、

お寺さんってめっちゃお金がかかるイメージなんですよね。

だから「えぇ~っ?!檀家ってそんなに簡単に辞められるん?」って

大きな衝撃を受けました。

叔母は15年前にご主人を亡くしているので

次の葬式は年の順番からして自分(叔母)

これから喪主になる予定の息子たちに

負担を強いたくないとの強い想いがあったようです。

嫁いで以来叔母は合計5つのお葬式を出しました。

直近のお葬式は6年前。

お姑さんが亡くなった際、当時の田舎では

まだ珍しかった家族葬をしています。

特に叔母が住んでいる地域はご近所付き合いが濃厚で

町内の人が亡くなると近隣のご婦人方は総出で

お通夜と葬儀の食事を用意しなければいけないという

風習が残っていました。

過疎・高齢化が著しい地域では葬式に参加するのも一苦労です。

だから彼女の決断は町内会の皆さんから大絶賛されたみたい。

今では家族葬等こじんまりとしたお葬式が

ご近所の主流になっているようです。

今後彼女の周囲では

檀家を辞める人が多くなるのでは?と予想しています。


仏教→神道→無宗教


我が家は父が子供の頃死にかけたことがきっかけで

祖父母の代に仏教から神道へ改宗しました。

存命中の祖母は熱狂的な信仰心の持ち主で

毎日早朝と夕方にわざわざバスに乗り

30分かけてお参りに行っていました。

教会の週末行事には家族全員が強制的に参加。

近頃話題の新興宗教のようにお金がかかる宗教ではなかったですが

晩年は年金の殆どをつぎ込んで活動していたようです。

こんな感じなので祖母の信仰心がヒートアップすればするほど

他の家族の気持ちが冷めるという現象が起きていました。

故にお葬式は絶対に無宗教が良いのだそう。(父談)

祖母は父の為に一生懸命お参りしていたのに

なんとも皮肉なものです。

伊豆へ移住した現在、我が家はお世話になって居た

教会と疎遠になりほぼ無宗教状態です。


死んだらどう見送ってほしい?


父は昔から何度も死にかけたり自殺願望のある人なので、

自分が死んだらどんなふうに見送ってほしいか

という話を私達家族に再三話しています。

もしもの時は絶対に延命治療しない様にとか、

葬式は家族のみで極めて質素でイイとか、

実家のお墓には入らないから

自分が死んだら早々に墓じまいするように云々・・・

そんな父の一番の望みは自分の遺骨をひとつまみ

故郷の川に撒いてほしいという事だけです。

幼いころ友達と遊んだ川に帰りたいのだそう。

散骨の件は可能なのかどうかは分からないし、

それがいつになるのか分からないけど

父の素朴な希望を叶えたいなと思っています。


私個人が死や宗教について思う事


生きる事に全力を尽くす人も居れば

父のように死ぬ事にとりつかれている人も居ます。

どちらが良いとか悪いとかではなくて

生と死に対する考えは人それぞれなんだと思います。

普段生活していると

死はとても特別な事のように感じているけれど

国籍も、男女差も、貧富の差も、年齢も全く関係ない。

現代の高度な医療をもってしても

永遠に死なない肉体を持つという選択肢はありません。

寿命が来れば誰にでも平等に訪れる出来事です。


魂は永遠だというけれど本当かしら?

地獄って本当に有るの?

そういった目に見えない世界の疑問や恐れを持つ人に応える為

世界中に色んな宗教が存在しているのかもしれません。


幼いころから極端な信仰心を持つ祖母に

振り回された経験から

宗教ってある人には超強力な救いになり、

またある人には足かせでしかないものだと思うのです。

私の場合は後者ですね。

だからと言って無神論者でもありません。

神や仏は何処にでもいるだろうし、

何かあった時は必死で神頼みするタイプです。

信仰は宗教という媒体が無くてももっと自由に

個人ですれば良いんじゃないかと感じています。

自分の心が平安で幸せを感じられるなら

祈りの対象はどんな物だって良いはず。

そんな風にぼんやりと考えています。

コレって八百万の神の世界で生きる

日本人独特の考えかもしれませんね。


※とりとめのない記事を最後まで読んで下さり

ありがとうございました!!

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