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時事: UK #1 | UK総選挙2024

この投稿は こちら に基づきます(時間経つと消えるかなぁ。。。)

*BBCの4つの記事をまとめて日本語に編集したものみたいですね。


英国国民の審判は下馬評通り。
誰にも驚きはなかったでしょう。

保守党スナク首相の一手は ’威勢のいい死に体’ にしか感じられませんでした。
素人目には 保守党の不祥事や劣勢が伝えられている時に なぜわざわざ総選挙を打ったのかが釈然としません。対岸のマクロン氏にも通じる不可思議さ。。。。
問題山積の斜陽国家を変えていくのに 保守党ではもう手詰まりだ、国民のために早目の政権移譲が必要、と判断したのか、、、、、??
*事情に詳しい方は 背景を教えていただければ 勉強になります。

他方 地滑り勝利の労働党ですが
少し昔を振り返れば Tony Blair旋風の後 子Bushと結託してイラク侵略に加担した辺りから労働党政権は民意と乖離してきたと記憶しています。嘘つきTonyとの罵声にまみれつつ。
ですが 新首相ストーナー党首の誠実さや人間性は 彼の言動や過去の業績等から 信頼に足ると想像されます。
時間はかかるでしょうけれど 辛抱強く 国力復活を達成してほしいものです(でなければ私の僅かなGBP資産が塩漬けのままになるので。。。。。)

ただし、忘れてはならないことがある。新政権は今後、前政権をあれほど苦しめたすべての問題に、そのまま直面することになる。生活費、財政、税負担、危険な世界――などの巨大な諸問題は、与党がどれほどの圧倒多数を占めていても、決して消えたりしない。

ですよね

それにしても
Brexit前夜からコロナ騒ぎにかけて Boris Johnsonおよび彼の閣僚や保守党代議士達による 子供じみたスキャンダルや、呆れた行状、明らかな無策が ちょこちょこ報じられてきたわけですが
こんなポンコツ揃いだと国民が許さないよなぁと 改めて感じ入ります。。。

■保守党の混乱
その後もブレグジットをめぐり、党首不信任の動議が相次ぐなど保守党内の混乱を経て、2019年7月にボリス・ジョンソン氏が首相になった。
離脱派が勝利した結果を受け、2019年12月の前回総選挙ではブレグジット達成を約束したジョンソン氏のもとで保守党は圧勝した。
しかしその後、新型コロナウイルスのパンデミックが始まった2020年に、複数人の集会を政府が禁止したロックダウン期間中にもかかわらず、首相官邸などでパーティーが繰り返し開かれていた、いわゆる「パーティーゲート」が2021年末に発覚。
その後も、与党関係者による問題行動が次々と明らかになり、支持率は低下した。 ジョンソン氏は2022年7月に辞任を発表。
2カ月後に後任となったトラス氏は、「ミニ・バジェット」と呼んだ減税計画が英ポンド急落など市場に混乱をもたらしたことから、イギリス史上最短の在任期間45日で辞任した。
このことも、保守党支持率の低下につながった。

…………しかし、この発表後、保守党関係者らが総選挙の時期をめぐる賭博に金銭を賭けていたことが相次ぎ発覚。保守党の支持率は回復しなかった。

かつて某国で 帽子とマンガ好きの首相率いる自称保守政党が下野する前、大臣達や議員達がポンコツぶりを世界に晒した姿が二重写しになります。
あの時は随分 日本人であるのが恥ずかしかったなぁ。。。
ポンコツが去り、新たなポンコツが後を継ぐ。ついに人材使い切ったのか?と当時は脱力してましたが まぁ、、、、第一党に戻った後も変わらない感じですよね。とはいえ野党も大差ないのでしょうけど。

ドイツでも閣僚や各党のスキャンダルはちょくちょく報じられますが お国柄なのか 子供じみたお粗末さは感じられないような。。。
UK政治の不祥事は イングランドのフットボール伝統のカウンター戦術? にも似て わかりやすいですね。


最後に
冒頭の記事の中で 以下のように訳されている箇所があり ニュアンスが解りかねたので 原文を探してみました:

スーナク氏はさらに、自分の祖父母たちがイギリスに移民してから2世代目の自分が初のアジア系首相になったことに触れ、「この国で実に目覚ましいのは、実に淡々としているところだ」と話した。

こちら(⇣)が 引用元の スナク首相敗戦の弁 全文です。
*たとえこれがただの修辞に過ぎず、ポーズや演出だったとしても 理知的で凛々しい態度に映ります。

 ”淡々と” の箇所は こう言ってたんですね:

Ending his last statement as Prime Minister, he said:
One of the most remarkable things about Britain is just how unremarkable it is that two generations after my grandparents came here with little, I could become Prime Minister.
And that I could watch my two young daughters light Diwali candles on the steps in Downing Street.
“We must hold true to that idea of who we are. That vision of kindness, decency and tolerance that has always been the British way.
“This is a difficult day at the end of a number of difficult days. But I leave this job honoured to have been your Prime Minister.
“This is the best country in the world. And it is thanks entirely to you, the British people, the true source of all our achievements, our strengths and our greatness.
“Thank you.”

このような文章を普段から苦も無く書ける教育をされた結果かもしれませんが 流石のスピーチ

スナク氏個人には 非常に裕福でお育ちが良く 屈託のない笑顔、 そして存分な英才教育を受けた結果も手伝っているのか 抜群に弁が立つ印象を受けます。
難民のルワンダ送還への毅然とした主張や 議会での立て板に水の答弁を見ても(=NHSの受診待ち人数問題などは時々強弁)、 即断即決で仕事ができる有能さと潜在的な馬力が伺えます。

運に味方されたような首相拝命に始まり 結果的に運に見放され、 同時に彼自身の幾つかのスキャンダルも災いし 最後は自爆のように終えた在任期間。
今後 政治的復活があるかはわかりませんが 冷や飯生活では惜しいので 影の内閣の財務関連分野あたりで頑張ってほしいものです。


<おまけ>
このおじさん、、、、Brexitの混乱時に悪目立ちしてた あの輩でしょうか。
総選挙に備えて自ら結党していたとは。Boris Johnsonと同じで 目立ちたいだけのような気も。。。

はっきり言っちゃうよぉ

ファラージ氏は3日、記者会見で出馬表明。リフォームUK党首にも就任した。これまで11月の米大統領選で返り咲きを目指す友人のトランプ前米大統領を手助けするとして、自身は総選挙に出馬しない意向を示していたが、会見で「気が変わった」と説明した。

引用元はこちら

「こんな人から物やサービスを買っちゃダメ」って 教科書に載りそうな表情と抑揚でTVのインタビューに登場します。
でも こういう放言番長のような変わり者には なぜか右側の支持者が付くのが この世の倣いですね。

友人トランプ氏と似た匂いがするのかな。うえっ。

< 追記 240719 >

初めて議会に現れた新首相と労働党大臣達への Sunak元首相のアドバイスがBBCで報じられていました(以下 スピーチ動画):

と言うより 身勝手なBoris Johnsonのお陰でしっちゃかめっちゃかになってしまった自分自身の政治的キャリアと ジェットコースターな日々の自嘲ですね。 ”behind you” のところが笑えます。

日本だと間違いなく「不謹慎だ!」とお叱りを受けるでしょうけど
こんなユーモアが存在し得る雰囲気は 大英帝国の代表的美徳と感じます。




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