日展、また行ってん
日展(日本美術展覧会)は、アマチュアの美術展覧会の最高峰とも言える存在。絵画(日本画や洋画)、彫刻、工芸、書の部門で数多くの展示がされています。今年も、東京会場は港区六本木の国立新美術館で開催中です。
そんな日展、毎年のように我が家では行くことにしています。芸術に触れて美的感覚を養うとか、情操教育的な観点からのアプローチ・・のようなの高尚な目的など微塵もなくて、毎年恒例の行事として、行っておかねば・・というだけです(笑)
毎年チケットを購入しているのですが、今年は思いがけない僥倖に恵まれました。それは、妻がチケットプレゼントのキャンペーンに応募しており、運よく当選したのでした。
毎回のように会期ギリギリになってしまう我が家でしたが、今回は逃すまいと早めに六本木へ行ったのでした。
去年とは違って、今年は子どもが3人になっており、子連れで美術館なんて、ストレスの火種を持っていくようなものですが、なんとかなるだろう(ひとりは寝てるだろう)という思いと、それでも観たいし観せたいという気持ちから向かったのでした。
ちなみに、去年の日展から、新たな試みとして学生に向けたワークショップが開催され「作者に手紙を書こう」がテーマになっていました。会場の入り口で、参加する旨を伝えると、手紙用のシートとクリップボードが手渡され、それに記入して返却すると、缶バッチがもらえるのです。しかも後日、作者からお返事がもらえるという、夢のある取り組み。それは今年も継続されていました。
会場が広く、また作品数も多いため、上手く回らないと疲れ切ってしまうので、まずは子どもの観たい工芸部門を回り、日本画へ。飽きてきた真ん中の子をなだめながら洋画を観ていると「猫を探してみようか」と上の子が提案。
絵画の見方って色々あると思うのですが、「何が描かれているのか」を注意して観ることは大切な視点です。だから、特定のモチーフを探しながら観ることは、とてもいいことだなぁと思ったのでした。我慢しながらたくさんの絵を観る時間は、たくさんの絵の中から猫を探す・・という時間になったのでした。
ただ、100枚以上ある絵の中に、猫が描かれているのは数枚程度でした。駆け抜けるように会場を周りましたが、どの場所も作り手の熱量が感じられる空間。特に洋画の会場は、絵の具の匂いが濃く感じられたのが印象的でした。
果たして子どもたちが何を感じたのか分かりませんが、世の中には、たくさん絵を描く人がいて、それを観に来る人もたくさんいるのだと分かったかも知れません。今回は、お弁当も持参してピクニック気分でもあったので、館内で持参したお弁当を広げられる場所があって、とても助かりました。
昨年、子が手紙を書いた作り手さんの名前を、僕が覚えていたので、今年も出展されているのを見つけて、嬉しくなりました。その方は、お返事に「人生で最も嬉しいことだった」と書いてくださいました。
子が書いた内容はほとんど分からないのですが、どんな返事が来るのか楽しみです。
昨年の投稿はこちら
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