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→わたし→しごと→

「パパって、どんな“おしごと”してるの?」

子どもに聞かれたことがある人、結構多いのではないかと思うのです。

例えば、学校の先生が”しごと”だと気がついた時や、休日に”しごと”で出かける時など、子ども心に”しごと”って何だろう?と思うのは当然のことかも知れません。

メディアパルさんの企画、#子どもに伝える私のしごと に参加します。

プロフィールにも書いたように、僕は地方公務員という仕事をしています。

これまでも、地域の小学生から電話がきて業務内容の説明をしたり、職場の総務課から紹介があって、小学生の自由研究のためのインタビューを受けたりしました。

当時は、質問内容もとてもあっさりしたものでしたし、こちらもちょっと適当に(少年よ、ごめん)答えてしまったところもあったので、今一度考えてみたいと思ったのです。

夏休みの宿題、という趣旨とのことなので、大人としてしっかりやらねば!と意気込んで、地域の頼れる図書館で参考図書を借りてきました。

僕自身、自分のしごとだけでなく、僕が所属している組織を説明するための言葉が浮かばず、それを助けるために、子どものために書かれた「市役所とは?」の本を探しました。

さらに、僕がいま関わっている業務が関係する国の省庁についても、1冊見つけました(最奥の本)。

僕は経験できなかった学習カリキュラムである「調べ学習」のようで、ちょっとワクワクします。

順を追って、説明していきたいと思います。


市役所ってこんなとこ

僕は、市役所で働いていて、そこでしている仕事を一言で表すなら。

暮らしに必要なこと、一人ではできないことを、その街に暮らしている人たちのためにやる仕事

市役所でやっているのは、水道を通したりゴミの処理など、その地域に住む人たちの暮らしに必要なこと。さらに、橋をかけたり、学校を建てたり、火事を消したり、ひとりではできないさまざまなことを仕事としてやっている場所なのです。

仕事をするためのお金(費用・給料)は、住んでいる人たちから少しずつ集めて(税金)、必要な分(予算)を配分して使っています。

また、市役所や役場がある場所は、街の重要な場所になるため、多くの人や会社が集まっています。

もう少し詳しく分けてみると、こんな感じ。
・毎日の暮らしに、なくてはならない
(例:水道、清掃、交通)
・健康や命、安全を守る
(例:保健、病院、防災)
・”あったらいいなぁ”をつくる
(例:図書館、公園、運動施設、文化芸術施設)
・暮らしに役立つ施設をつくる
(例:公民館、児童館、保育園)
・豊かな教育が受けられる
(例:幼稚園、小中学校)
・お年寄りや体の不自由な人たちをまもる
(例:高齢者福祉、障害者支援)
・まちの魅力を高めたり、将来を考える
(例:産業振興、都市計画)

参考図書(校外学習くらしをまもる・くらしをささえる④市役所/岩崎書店)を再構成

仕事の中身

僕の仕事の中身を上のリストから選ぶと、こちら。

・”あったらいいなぁ”をつくる

僕は、公園の維持管理を担当しています。所属しているのは、街なかの公園ではなく、大きな川の河川敷にある緑地などを担当している部署です。

リストの言葉“つくる”は、新しく作ったり生み出すイメージですが、維持管理というと「まもる」ための仕事のこと。ずっと使い続けられるように修理をしたり、より良く使えるようにする仕事です。

また、施設の利用についても相談を受けて、自由に使える範囲を超えている使用をする場合には、その内容を確認し、使用承諾書の作成など必要な処理をします。(本来、公園は誰もが自由に使える場所なのです)

大きな河川は、国が所有者となっており、堤防(土手)やその内側である河川敷も河川の一部となっています。河川敷はその川や地域によってかなり差があり、野球場などの運動施設や、広大な河川敷では空港(富山空港)があったりします。

国の持ち物を「グランドとか作りたいから使わせてください(占用)」とお願いして、国からOKが出たら、各自治体の名前で使っています。

また、橋にもそれぞれ持ち主がいて、橋の下の河川敷は、その橋の持ち主が管理することになっています。道路の橋以外にも、鉄道会社、高速道路、インフラ関連などの橋があります。

僕の仕事の殆どは、維持管理を進めていくのに必要な「裏方の仕事」です。

大変なところ

なんだかんだ言っても、自然が相手であること

川のそばに暮らしている方々は、河川敷が利用されることに理解はあるけれども、その範囲を超えた時に、その不満が、こちらに届けられます。最近、感染症の状況も落ち着いて、河川敷での活動が活発になってきている印象があります。

何かが起きた時に、その場所が「誰が管理者なのか」がとても大事で、判断を誤ると多くの人に迷惑をかけることになりかねません。ザ・縦割り行政の典型的な問題ではありますが、お金も時間もかかるので疎かにできないのです。

予算が足りないからできない、というのは、よくあります。草刈り、補修、修繕、改良・・やることはたくさんあるけれど、できるかどうかは優先度によります。

でも、台風が来たりして、川が増水して河川敷に水が溢れたりしたら、文字通り「水に流されてしまう」。これはもう、どうしようもありません。

(河川敷内にある、自治体が設置した設備は、台風に備えて取り外したり、倒しておけるようになっています。)


良いところ

来てもらって、使ってもらって、感じてもらえる

維持管理は、使ってもらっているからこそ生まれる仕事であり、使いたいと言ってもらえるからこそ必要な仕事。

河川敷を使って、少年野球から部活やサークル活動が充実するとか、マラソンやサイクリングなどで健康増進に寄与するとか、大学の駅伝部の合宿所が近くにあったりとか、運動のための利用が意図されることが多い印象です。

単純に、広い河原や川の流れを見るだけで癒されるとか、緑を眺めるために来る方もいます。犬の散歩、誰かと話しをするため、楽器の練習をするため、そんな使い方もあるでしょう。

都市部では、十分な広さの運動施設を作ることが難しく、例えば高校の運動系の部活などは、校庭を時間やエリアで区切って使用していたりします。

そんな中で、広い河川敷を活用することは、学校とは別にスペースを確保することができて、さらにそのスペースは学校ではないので、(学生ではない)地域の様々な人に使ってもらえるといった相乗効果が生まれるのです。


とはいえ、まだまだ仕事に慣れていない僕は、その醍醐味というか嬉しさのようなものを実感するには至っていません。日々のあれこれに、右往左往させられている状況です。

ゆくゆくは、川が流れていくように悠々と仕事をこなして行けたら・・なんて思います。


子どもの質問への回答、難しすぎたでしょうか(笑)



長々とお付き合いいただきありがとうございました。同業者の方々、補足等コメント欄にお待ちしています(笑)


以前書いたこと

こんな仕事もありました。


#仕事 #夏休みの宿題 #子どもに伝える私のしごと #公務員 #川













最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、子どもたちのおやつ代に充てます。 これまでの記録などhttps://note.com/monbon/n/nfb1fb73686fd