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マイシャツ

目の前に、色が移ったワイシャツが掛けてあります。

数日前の洗濯時、ショッキングピンクか赤か、そんな服が一緒に洗濯槽にいました。僕がふだん着ている白いワイシャツは、うっすらとピンク色に染まって、旅から帰ってきました。ところどころ色の濃淡があって、胸ポケットの入口にひときわ濃いシミがあり、もう着られないと思いながらハンガーに吊るし、干しました。

このワイシャツ、僕が何年もかかって見つけた1枚なのです。
と勿体ぶっていますが、スーツの量販店で手に入る手軽なもの。白くて、最高度のノーアイロン加工が施してあり、すこしウエストが絞ってあります。このシャツを見つけるのに10年以上かかりました。

僕は、物を長く使いたい性格で、ワイシャツなら買い替える周期は数年単位。体型も少しづつ変化し、そのとき着ているものがダブついたり、買った時期によって着心地に差が出てきて、毎日着るものだけに、何とかならないものかとモヤモヤしていました。そんな時、たまたま行ったデパートで、このシャツと出会いました。

のちに量販店でも売られていることを知り、同じシャツを買い、毎日それを着ています。白の無地なら、スーツはどんな色でもいいし、ネクタイも選ばなくていい(とは言え、ネクタイも全部無地で、同じメーカーのものですが・・)。最高度のノーアイロン加工だから、吊るして干すだけ。

ここまで書いてきて思うのは、僕にとってスーツに着替えることは、少なからずストレスだったということ。毎朝、組み合わせを考え、選び、着たら着たで反応を気にしてしまう。スーツは好きなのですが、いまでも身体に合っていないスーツがあって気になっています。シャツを同じものをそろえ、枚数を抑えること(3枚+ストライプ柄1枚)で、とても気楽になりました。

ワイシャツの枚数なんて世間話の話題にもなりませんが、ふつうの方よりも少ないと思うし、実はもうちょっと減らしたいと思っていたところでした。だから、シャツ1枚がとても大事になります。僕も妻も持っている服が少ないので、毎日の洗濯は欠かせません。少ないからこそ、乾いてもらわないと困るのです(笑)

着ない、と決めた1枚。

別れの餞(はなむけ)に、記事を書きたくなりました。

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