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その遠征に、オフはない

遠くの場所まで、何かを観に行く・・遠征と聞いて思い浮かんだのは、僕の場合にはスポーツではなくて、劇団四季でした。

劇団四季は、言わずと知れた、日本で有数の大きな劇団。東京や大阪に専用劇場があるものの、日本のあちこちで公演を行っています。

同じく劇団四季が好きな友人と一緒に行くこともあれば、一人で遠出したりしていました。夜行バスで夜中に移動して、日中は観光、夜に観劇。そしてまた夜行バスで帰ってくるような旅程でした。

友人と一緒に行った名古屋では、夜行バスで帰ってきた翌日に大雪が降って、交通網が麻痺したりして、(別にやましい事ではないけれど)帰って来られてなんだかホッとしたことも。

北海道での公演を観に行ったのは「マンマ・ミーア!」の札幌公演の千秋楽の日でした。ファンの間では「らくび」と呼ばれる、特別な日。演者も観客も、不思議な高揚感とともに終演を迎えたのでした。

翌日、新千歳から飛行機で帰るために空港で待っていたら、呼び出しの放送が・・

○○便で東京へご出発の、△△さま、△△□□さま。カウンターへお越しください。

もちろん、僕ではありませんでした。しかし、その名前は昨夜パンフレットや劇場内で見かけた主役の俳優さんの名前でした。搭乗口にあるカウンターに注目したのは、劇団関係者ではなく、ファンたちでした。えっ?あの人も同じ便なの?

昨夜の高揚感がうっすらと思い出される中で、舞台で輝いていた主役もまた、ただの人だったのだなぁと妙に納得したりしました。

僕の席の周りにも、昨晩見かけた俳優さんたちが座っていました。トイレに立った時、ふと後ろの席に視線を飛ばすと、キャッツという演目で鉄道猫を演じる印象が強い俳優さんが。

多くの俳優が、千秋楽の翌日には東京に戻り、翌日には全く別の演目で舞台に立つ方もいるのでした。舞台上では大きく、華やかに見える人たちでも、普通の人たちでした。

遠征に行くのは、演目の見たさというよりは、俳優さんを観たいという気持ちからでした。当時、とても歌が上手い方がいらして、追っかけとまではいかないけれど、演目ごとにその歌声を聴きに行っていた時期がありました。

演目では遠征しない、と書きましたが例外もあります。それは、ライオンキング。知らない人はいないんじゃないかというくらいに、劇団四季を世の中に浸透させたディズニーのミュージカルです。

この演目の演出項目には、特定の役柄の2名については、「上演している土地の訛りを使う」こととされています。

東京の公演は、江戸言葉。僕はこの公演は何度も観ていました。ほぼ標準語でしたが、やや丁寧な女言葉と、ぶっきらぼうな男言葉は、とても楽しく聴けました。

ある時、大阪に観に行くことができました。

気になるセリフは、大阪弁でした。

完全に漫才というか、ノリが全然違う。間もとても短くて爆発的に面白く、何度も観てわかっている展開なのに、言葉が違うだけでこうも違和感があるのかと。

ほかのキャラクターが標準語なので、方言になると際立つのです。ついつい笑い声を上げてしまうくらいに楽しめました。これがその土地の出身者ではない俳優だとしたら、すごすぎです。

そんなわけで、スポーツとは違って、シーズンオフのない観劇の世界。演目の上演時期は限られていますが、いつだって観劇シーズン。

それもそのはず・・
劇団四季の「四季」は英語で、seasonでした(笑)


このサムネイル・・まさにラインキングの世界観・・実際のサバンナも見に行きたいですね。infocusさん、ありがとうございました!ライオンキングは、演出がとて良くて、開始早々泣いてしまったことが思い出されます(笑)また遠征したい。



#私の遠征話 #旅 #劇団四季 #観劇 #ひとり旅  

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