着付けを習い始めて見えたこと
2021年7月に某着付け教室で着付けを習い始めました。
きっかけは、日本文化や伝統、歴史のある格式高いものが好きで、
日本人としての上質な教養を身に付けたい、国内外でその価値を広めたい
そんな風に考えたからです。
ようやく5級試験に合格して晴れて準師範となり、浴衣を教える資格を取得することができました。
このタイミングで一度、学び・見えてきたことをご紹介しようと思います。三つご紹介します。
1. サステナブル
まず一つ目は、着物はサステナブルだということ。
一つの着物は買うのには、反物からお仕立て含めて数十万円単位になります。
最初の方ですと、全ての道具を揃えようとするともっとかかります。
だからこそ一つのものを大切に使おうとするし、今あるものでどうにかやりくりをしようとすると思います。
実際に、私も来週免許授与式があるのですが、私の母が結婚する時に母が祖父母から買ってもらった豪華な訪問着と帯を使って参加する予定です。
実はその着物と帯は買ってもらってから母は一度も来たことがなかったのですが、こうやって数十年経っても綺麗な状態で次の世代が使えるということはサステナブルだと思います。
また、練習用に一着、小紋と帯が欲しいと思って買おうと思いましたが、やはりさすがに数十万円するものを20代会社員がポンと買うのは難しいです。
そこで家の近くにあるたんす屋という着物のリサイクルショップに行きました。
そこで自分の気に入ったピンクの着物と白い名古屋帯を買いました。
それはもし自分で買うとなると数十万円少なくとも10万円から20万円はかかったかもしれません。
ですが実際に私がかかった費用としては1万円だけでした。
それにも関わらず一度作られたものを別の人の手に渡って何度も使うと言った 、今あるものを大切に使うそんな 考え方があるのだと学びました。
2. 深い(時間軸・幅)
二つ目は、 着物は時間軸としても幅としても深いということです。
時間軸という観点では、そもそも日本人はもともと平安時代から着物を着ていて、非常に歴史が深いものです。
江戸時代には庶民も着るようになったりと、時代によって着る層や、模様、役割が異なります。
幅という観点では、着物はおしゃれ着から礼装など、また色んな柄があって柄にもいろんな意味があります。
四季折々の模様や、何か物語をモチーフにしたり、帯と着物で格式を揃えたり物語を表現したり。
単純に洋服のようにコーディネートを楽しんだり、見ていてもとてもウキウキするものです。
また、着物も帯も染めや織りのようにいろんな技術が使われていて、日本全国各地で歴史的に有名な着物や帯技術があります。
加賀友禅や京友禅、大島紬などは着物を普段着ない人でも多くの人が知っていることでしょう。
染めの着物に織りの帯織の着物に染めの帯、これが格式をそろえて着物を着る一つのマナーです。
こういった一つ一つの知識を身に着け奥深さを感じることで、着物はとても楽しいものだと 感じます。
3. 準備と体力
最後に三つ目は、準備と体力が重要だということ。
着物を着るにはおよそ30分から1時間はかかります。
長襦袢を着て着物を着て帯を締めて、とその一つ一つ工程でいろんな道具が必要です。
少しでも早くきれいに切るためにはただ単に練習するだけでは十分ではありません。
いろんなコツもありますが、何よりもまず準備。
ここにこの道具をこのようにこの向きで置くことによって、自分が着物を着た時に手に取りやすくそして付けやすくなる。
これは着物だけではなく普段の家事や仕事においても同じことなのかなと感じました。
仕事がスムーズに行くために事前の準備をしておく、自分がよく間違えることを防ぐために間違えないための仕組みを作っておく、料理をスムーズにするためにこの場所に調理器具を置いておく、洗濯物をスムーズにするために洗面所にこの角度で洗剤を置いておく、そんな感じでしょうか。
体力がいるということについては、実際に着物を歌練習し始めて痛感しました。
帯を締める時には腕を背中に回してギュッと締めます。
力が要ります。汗をかきます。
着付け教室には60代70代の先生達がいらっしゃいます。
先生方は難なくこなしていて、師範していただく時はとても簡単に見えますが、実際に自分がやろうとすると、力は要るし後ろは見えなくて頭は使うし、一度着るだけでひと苦労です。(それでもやっぱり綺麗に出来た時は嬉しいです)
そんな感じで非常に着物を着るのには体力が必要ですし、いい運動になりますし、もしかすると良い二の腕引き締めエクササイズにもなっているかもしれません。
これらが、私が着物を習い始めてわかったこと見えてきたこと(の一部)です。
もっとたくさん書きたいことはありますが、今日はここまでにしようと思います。
それではまた次回!A bientot!
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