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"誰ひとりきみの代わりはいないけど、上位互換が出回っている"を再解釈

宇野なずきさんの歌集『最初からやり直してください』に掲載されていたフレーズで、以前にTwitterにて"チクチク言葉"として話題になった、というよりことあるごとに話題になっている。

誰しも、「自分より有能なやつなんて多分腐るほどいるし、自分一人くらい要らないだろう」と一回くらい思ったことあるだろう。

そもそも上位互換とは、

"同系列の製品をグレードの上位と下位という関係で捉え、より上位に位置する製品が下位の製品に対する互換性(コンパチビリティ)を備えていること"である。(Weblioより)

上位互換は、下位互換の性能を包含していないと、互換性は生まれないことから、一般的に、上位互換>下位互換という構図が出来上がる。そして、その関係性を人間社会に当てはめたものこそが、この詩だろう。

経済力の有無、コミュ力、学歴やそれに伴う頭のキレ、容姿、友人などとのコネクションなどなど、色々と"有能さ"を図る指標がある。当然、全てにおいて大半の人間にそれらの指標で負けてしまっている人もいれば、全てを兼ね備えた、人生イージー人間だって世の中には存在していることも事実である。

ここまで話しておいて月並みな話にはなるが、

どんな人間でもあくまで1人間でしかない

恐らく多くの人が、(この人には敵わない…)と思う時というのは、自分より優っているスペックを複数兼ね備えている時であろう。仮にそのスペックが1人一人に1個ずつ備わっている(ヒロアカっぽいイメージ)のであれば、スペックの分野は違えどある程度平等性が保証されている。しかし、世知辛くも、天から二物、さらには三物、四物と与えられている人間がこの世に存在するのも現実であり、その一方で何も与えられてないかのような人間が存在しているのも現実である。そう言う人をみると、ついため息が出ますよね。。
でもそういうハイスペック人間も、自分と同じ1人間であることには変わりません。一人でできることなど限りがあるのだから、そんなに気にしなくても良いと思います。

自分が誰かの"下位互換"だと思っている人へ

上位互換の人間に下位互換が勝つためには、同じ土俵で勝負してはいけない。前者が蔓延っていないようなフィールドで戦う必要がある。ランチェスター戦略のように、少ない敵をこちらの持ちうる全勢力で叩き潰す形で開拓していけばいいと思う。"上位互換"が持っていないものを"下位互換"が持ち合わせたら、"下位互換"になることはない。そしてそもそも、互換性なんていうのは、同じフィールドで勝負しているからこそ生まれるものであるのだから、完全に戦うフィールドをガラッと変えてしまえばいいのだ。

2021.8.7 再編集


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